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林業の魅力シリーズ

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チェーンソーは、切り始める前の一秒で差がつく|安全な人ほど切る前に確認している

2026年8月19日

林業の魅力シリーズ 第528弾

チェーンソーは、切り始める前の一秒で差がつく

 

はじめに

チェーンソーを持ち、切る場所まで移動する。

木の前に立つ。

エンジンをかける。

そして、そのまますぐ切り始める。

慣れてくるほど、この流れは速くなります。

でも、安全な人ほど、木へ刃を当てる直前にほんの少し止まります。

一秒かもしれません。

それでも、その一秒で、

足元。
体の位置。
周囲。
ガイドバー。
切った後の動き。

をもう一度見ています。

切り始める前の一秒は、作業を遅らせる時間ではありません。

その後の作業を落ち着かせる時間です。

 


 


切り始めると、視野は狭くなる

チェーンソーの刃が木へ入ると、意識は切断部分へ集まります。

切れ方はどうか。

刃はどこへ入っているか。

木はどう動くか。

音や振動にも注意します。

だからこそ、切り始める前に周囲を見ておく必要があります。

足元に枝はないか。

後ろへ動けるか。

近くに人はいないか。

ガイドバーの先端が別のものへ触れないか。

切っている途中で確認するのではなく、切る前に確認しておく。

ここが大切です。

 


足元が決まれば、上半身も安定する

チェーンソーは腕だけで支える道具ではありません。

足元が不安定なら、体全体が不安定になります。

斜面。

根。

石。

落ち枝。

湿った地面。

ほんの少し立ちにくいだけでも、切断中には大きな負担になります。

だから刃を木へ当てる前に、

「この足で最後まで安定して切れるか」

を確認します。

必要なら一歩動く。

枝をどける。

立ち位置を変える。

その数秒を惜しまないことです。

良い切断姿勢は、手ではなく足元から作ります。

 


ガイドバーの先まで見る

切る場所だけを見ていると、ガイドバーの先端への意識が薄くなることがあります。

特に枝や周囲の木が近い場所では、先端が何かへ触れないかを確認します。

自分が切ろうとしている一点だけでなく、

チェーンソー全体がどこへあるのか

を見る。

刃元。

ガイドバー。

先端。

自分の体。

木。

周囲。

この位置関係を一度頭に入れてから切り始めます。

道具を安全に扱う人は、刃だけではなく道具全体を見ています。

 


「ここを切る」だけでなく「切った後」を考える

チェーンソーは、木を切った瞬間に仕事が終わるわけではありません。

枝が落ちる。

丸太が転がる。

木が少し動く。

切断した部分が開いたり閉じたりする。

だから、切る前に、

「切ったらどうなるか」

を考えます。

どちらへ動く可能性があるか。

自分はどこにいるべきか。

切り終えた後、チェーンソーをどちらへ動かすか。

目の前の切断だけでなく、その次の動作まで想像しておくことが重要です。

 


慣れてきた時ほど、一秒を飛ばしやすい

初心者は慎重です。

一つひとつ確認します。

ところが経験を積むと、動きが速くなります。

「いつものことだから」

と、確認を飛ばしやすくなります。

もちろん、経験によって判断が速くなることは大切です。

でも、

速く判断することと、確認しないことは違います。

ベテランでも木は毎回違います。

足場も違います。

疲労も違います。

同じ作業は一つもありません。

だから、慣れている人ほど、短い確認を習慣にしておくことが大切です。

 


一秒止まると、力も抜ける

切る直前に一度止まることには、もう一つ意味があります。

力を抜けます。

焦っていると、

肩が上がる。

グリップを強く握りすぎる。

体が前へ入りすぎる。

そんなことがあります。

一度止まり、

足元を見る。

体勢を整える。

両手の握りを確認する。

すると、余計な力が抜けます。

その方がチェーンソーも安定して扱えます。

一秒止まることは、頭だけでなく体を整える時間でもあります。

 


おわりに

チェーンソー作業では、大きな動きが目立ちます。

エンジン音。

回る刃。

切れる木。

でも、安全を作っているのは、案外小さな習慣です。

刃を木へ当てる直前に、一度止まる。

足元。

姿勢。

周囲。

ガイドバー。

切った後の動き。

それを一瞬だけ確認する。

チェーンソーは、切り始める前の一秒で差がつく。

その一秒があるだけで、動きは落ち着きます。

そして、落ち着いた操作が安全につながります。

速く切ることより、落ち着いて切り始めること。

これも、林業で長く働くための大切な技術です。

 


彩ちゃんのひとこと

「チェーンソーは、動かしている最中の技術ばかり大切だと思っていました。

でも、本当に大事なのは刃を木へ当てる前の一秒なのかもしれませんね。

足元を見る。
周囲を見る。
体勢を整える。

一秒止まってから始めるだけで、その後の動きまで変わりそうです。」

 


note更新のお知らせ(8月19日更新)

彩ちゃんの安全物語 49話

『その無理、誰かに言えているか?』

noteで読む

 

 

 

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