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NPO法人森林活用研究会こぴす

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子どもは、森で「見つけた!」を誰かに伝えたくなる|発見を言葉にする力が育つ自然体験

2026年9月10日

こぴすの森だより 第9号

子どもは、森で「見つけた!」を誰かに伝えたくなる

 

はじめに

森で子どもが突然、声を上げます。

「ねえ、見て!」

「これ見つけた!」

「こっち来て!」

大人から見れば、小さな葉っぱかもしれません。

少し変わった木の実。

虫の食べた跡。

小さな穴。

曲がった枝。

でも、その子にとっては大発見です。

そして面白いのは、見つけた瞬間、

誰かに伝えたくなること。

自分だけで見て終わるのではなく、

「これを見てほしい」

という気持ちが自然に生まれます。

 


 


「見て!」には、その子の発見が入っている

子どもの「見て!」は、ただ大人を呼んでいるだけではありません。

そこには、

「私はこれに気づいた」

「ここが面白い」

「さっきと違う」

という、その子なりの発見が入っています。

だから大人は、

「はいはい、見たよ」

だけで終わらせず、

少し立ち止まってみます。

そして、

「どこが面白かったの?」

と聞いてみます。

すると子どもは、自分の見たことを言葉にし始めます。

 


見つけたことを言葉にすると、もう一度見る

「この葉っぱが面白い」

と言った時、

「どこが?」

と聞かれると、もう一度葉っぱを見ます。

「ここに穴がある」

「こっちだけ黄色い」

「形がちょっと変」

こうして、伝えようとすると観察がもう一段深くなります。

ただ見つけただけだったものが、

「何を見つけたのか」

へ変わっていきます。

言葉にすることが、もう一度見るきっかけになるのです。

 


上手に説明できなくてもいい

子どもが見つけたことを伝える時、きれいな言葉にならないこともあります。

「なんか変」

「こっちの方がすごい」

「ここが違う感じ」

それでもいいと思います。

大人がすぐに、

「つまり○○ということね」

と正しい言葉へ直さなくてもいい。

まずは、その子の言葉で話してもらう。

うまく説明することより、自分が感じたことを自分の言葉で伝えようとすること。

そこに意味があります。

 


大人は「答え」より「続き」を返す

子どもが、

「これ何?」

と持ってきた時、

大人が名前を知っていたら教えることもできます。

でも、

「それは○○だよ」

で終わると、会話もそこで終わります。

そこで、

「どこで見つけたの?」

「ほかにもあった?」

「さっきのと何が違う?」

と返してみる。

すると、また森へ目が向きます。

大人が答えを渡すだけではなく、

次の発見につながる言葉を返す。

それも大切な関わり方です。

 


友達に伝えると、別の見方が返ってくる

子ども同士ではもっと面白いことが起きます。

「これ見つけた!」

と言うと、

「こっちにもあるよ」

「でも、こっちは色が違う」

「これも同じかな?」

と返ってきます。

一人の発見が、もう一人の発見につながる。

自分では気づかなかった違いを、友達が見つける。

すると、

発見が一人だけのものではなくなります。

森の中で、小さな会話がどんどん広がっていきます。

 


第7号、第8号の続きにあるもの

第7号では、

「なんだろう?」

という疑問を見つけました。

第8号では、

「同じようで違う」

と比べました。

そして今回は、

「見つけた!」を誰かに伝える。

という段階です。

つまり、

気づく

比べる

考える

伝える

という流れが自然に生まれています。

大人が「今日は観察の勉強をします」と決めなくても、森で遊んでいる中から学びが始まります。

 


「すごいね」だけで終わらせない

子どもが何かを見つけた時、

「すごいね」

「よかったね」

と返すことがあります。

もちろん、それも嬉しい言葉です。

でも時には、

「何がすごいと思ったの?」

と聞いてみる。

すると子どもは考えます。

大人から評価をもらうだけでなく、

自分がなぜ面白いと思ったのか

を話し始めます。

それが、自分の発見を自分のものにしていく時間になります。

 


発見を共有すると、森の見え方も変わる

一人の子が見つけたものを、みんなで見に行く。

すると、それまで何でもなかった場所が急に面白くなります。

「あそこにもある」

「さっきより大きい」

「違うのも見つけた」

誰かの発見をきっかけに、みんなの目が変わります。

森そのものが変わったわけではありません。

見る人の目が変わったのです。

人へ伝えることには、そんな力もあります。

 


おわりに

森で子どもが、

「見つけた!」

と言った時。

それは小さな発見ですが、とても大切な瞬間です。

何かに気づいた。

面白いと思った。

誰かに見てほしいと思った。

そして、それを言葉にしようとした。

子どもは、森で「見つけた!」を誰かに伝えたくなる。

その一言から、

観察する。

考える。

言葉にする。

人の話を聞く。

また探す。

という次の学びが始まります。

森には、答えだけでなく、

「伝えたくなる発見」

がたくさんあるのだと思います。

 


彩ちゃんのひとこと

「子どもの『見て!』って、ただ呼んでいるだけじゃないんですね。

『私はここに気づいた』
『これが面白かった』

そんな気持ちが入っているんだと思いました。

見つけたことを誰かに話すと、もう一度よく見る。

そして相手の発見も聞く。

森の中の小さな会話から、学びがどんどん広がっていくんですね。」

 

 

 

 


note更新のお知らせ(9月9日更新)

彩ちゃんの安全物語52話

『その暑さ、我慢していないか?』

noteで読む

 

 

 

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