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NPO法人森林活用研究会こぴす

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森の変化|子どもは「前と違う」を見つける自然体験

2026年9月24日

こぴすの森だより 第11号

はじめに|森の変化は、同じ場所へ戻ると見えてくる

 

 

森の変化は、一度森へ行っただけでは分からないことがあります。

前に来た時には、たくさん葉があった。

今日は少し落ちている。

前には水が流れていた場所が、今日は少ない。

この前はいなかった虫がいる。

同じ森なのに、少し違う。

そんな時、子どもはよく、

「あれ? 前と違う」

と言います。

この一言には、自然を見る力がぎゅっと詰まっています。

 


森の変化を見つけながら以前訪れた木の周りを観察する子ども

 


「覚えている」から、違いに気づける

変化を見つけるためには、前の状態を少し覚えている必要があります。

「あの木のところに座った」

「ここでどんぐりを拾った」

「この石の近くに虫がいた」

細かな場所まで正確に覚えている必要はありません。

子どもの中に、

「前にここへ来た」

という記憶が残っていれば十分です。

その記憶と今の森を比べた時、

「違う」

が生まれます。

 


森の変化は、大きな出来事だけではない

森が変わったというと、

木が倒れた。

大雨が降った。

大きな枝が折れた。

そんな目立つ出来事を考えがちです。

でも、子どもが見つける森の変化は、もっと小さいことかもしれません。

葉の色が少し変わった。

前より日なたが広くなった。

小さなキノコが出ている。

どんぐりが落ち始めた。

クモの巣ができている。

大人なら通り過ぎてしまうほど小さな違いです。

でも、それに気づいた本人にとっては立派な発見です。

 


同じ場所へ行くから、季節が見えてくる

自然体験というと、

次は違う山へ。

次は違う森へ。

もっと珍しいものを見よう。

と考えることがあります。

もちろん、新しい場所へ行く楽しさもあります。

でも、同じ場所へ何度も行くことにも大きな意味があります。

春に来た場所へ夏に来る。

夏に来た場所へ秋に来る。

すると、景色は少しずつ変わっています。

季節というものが、カレンダーの数字ではなく、目の前の森として見えてきます。

 


「前と違う」は、森の変化に気づく始まり

子どもが、

「前と違う!」

と言ったら、大人はすぐ答えを教えなくてもいいと思います。

「何が違った?」

と聞いてみる。

すると、

「葉っぱが黄色い」

「虫がいない」

「ここ、前はもっと暗かった」

と、自分が気づいたところを話してくれるかもしれません。

さらに、

「どうしてだと思う?」

と聞けば、考える時間が始まります。

答えが合っているかどうかより、

自分で見て、比べて、考える。

そこに自然観察の面白さがあります。

 


森の変化には、すぐ理由が分からないものもある

もちろん、すべての変化にすぐ答えが出るわけではありません。

なぜ葉が少ないのか。

なぜ虫がいなくなったのか。

なぜ水が減ったのか。

天気かもしれない。

季節かもしれない。

動物の影響かもしれない。

人が手を入れたのかもしれない。

分からないこともあります。

でも、

「なんでだろう?」

が残ることも自然体験です。

森は、いつもすぐ答えを教えてくれる教科書ではありません。

だからまた見に来たくなります。

 


第10号で見つけた「自分だけの場所」へ戻ってみる

前回のこぴすの森だより第10号では、

「子どもは、森で『自分だけの場所』を見つける」

という話をしました。

大きな木の根元。

少しくぼんだ場所。

倒木のそば。

「ここが好き」

と思える場所です。

では、その場所へもう一度来たらどうでしょう。

葉が増えた。

落ち葉が積もった。

木漏れ日の位置が変わった。

知らないキノコが生えていた。

同じ場所だからこそ、森の変化がよく分かります。

「自分の場所」を持つことは、森を長く見る入口にもなるのです。

 


大人は、森の変化の答えより「気づいたこと」を大切にする

子どもが、

「前はこんなのなかった」

と言った時、

大人が、

「それは○○だからだよ」

とすぐ説明することもできます。

でも、少し待つのも面白いです。

「ほんとだ。どこが変わった?」

「他にも違うところあるかな?」

そんな言葉なら、観察はもう少し続きます。

大人が答えを渡す前に、子どもの発見を少し広げてみる。

それだけで、森を見る時間が変わってきます。

 


森の変化を見つけると、次に来る理由ができる

今日見つけたものを覚えておく。

すると、次に来た時、

「どうなったかな」

という楽しみができます。

この木はどうなっただろう。

キノコはまだあるかな。

落ち葉はもっと増えたかな。

水は戻ったかな。

森が一回限りの遊び場ではなく、

「また見に来たい場所」

へ変わっていきます。

それは森との付き合いが、少し長くなったということなのかもしれません。

 


おわりに|森の変化は、同じ場所だから見つけられる

同じ森。

同じ道。

同じ木。

一見すると、前と同じです。

でもよく見ると違います。

光。

葉。

草。

虫。

水。

風。

そして季節。

森の変化は、毎日大きな音を立てて起きるわけではありません。

少しずつ変わります。

だからこそ、同じ場所へもう一度行く。

すると子どもは、

「前と違う!」

を見つけます。

新しい場所へ行くことだけが自然体験ではありません。

同じ森へ何度も戻り、その違いを見つけること。

それも、子どもと森が仲良くなっていく方法の一つだと思います。

 


彩ちゃんのひとこと

「新しい場所へ行った方が、新しい発見がたくさんあると思っていました。

でも、同じ場所だから分かることもあるんですね。

『前はこうだった』

という記憶があるから、

『今日は違う』

に気づける。

森の変化を見つけるには、また森へ戻ることも大切なんだなと思いました。」

 


note更新のお知らせ(9月23日更新)

彩ちゃんの安全物語54話

『その数字、見ただけで終わっていないか?』

noteで読む

 

 

 

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