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NPO法人森林活用研究会こぴす

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子どもは、落ち葉の音で秋を見つける|こぴすの森だより 第15号

2026年10月22日

こぴすの森だより 第15号

はじめに|落ち葉の音は、秋の森からの小さな便り

 

落ち葉の音は、子どもが秋を見つけるきっかけの一つです。

森の道を歩いていると、足元から音が聞こえてきます。

カサカサ。

パリパリ。

ザクザク。

子どもがふと立ち止まります。

「あれ? 音がする!」

もう一度、足を踏み出してみます。

カサッ。

今度は少し違う音がします。

前回のこぴすの森だより第14号では、森の足元にある小さな秋を目で見つける話をしました。

ドングリや、色づいた葉っぱ。

大人が見過ごしてしまうものを、子どもたちは見つけます。

でも、秋は目で見るだけではありません。

足元から聞こえてくる音にも、季節の変化が隠れています。

今日は、そんな落ち葉の音から始まる秋の自然観察について考えてみましょう。

 

秋の森で落ち葉の音を楽しむ子どもと、それを見守る彩ちゃん。耳と足の裏で季節を感じる森林自然体験。

 


乾いた落ち葉は、どうして音がするのだろう

秋の森では、地面に落ちた葉っぱが少しずつ増えていきます。

晴れた日が続いて、落ち葉が乾いてくると、踏んだ時に音が出やすくなります。

カサカサ。

パリパリ。

軽く乾いた葉がこすれたり、折れたりする音です。

ところが、雨の翌日には同じ場所でも音が違うことがあります。

しっとり湿った落ち葉は、乾いた時ほど大きな音を立てません。

昨日はカサカサしていた場所が、今日は静かになっている。

そんな違いに気づく子どももいるでしょう。

「昨日と音が違うね」

「雨が降ったからかな?」

その一言から、考えることが始まります。

落ち葉の音は、葉っぱの種類や乾き具合、積もり方などによって変わります。

子どもは難しい説明を知らなくても、自分の耳でその違いを感じることができます。

自然を知ることは、まず違いに気づくことから始まるのです。

 


同じ森の道でも、落ち葉の音は変わる

同じ森の中でも、落ち葉の音は一様ではありません。

落ち葉がたくさん積もった場所。

土が見えている場所。

少し湿った場所。

足を置くところによって、聞こえる音は変わります。

例えば、落ち葉が厚く積もった場所を歩いてみる。

ザクザク。

次に、落ち葉の少ない地面を歩いてみる。

トントン。

「あっちとこっち、音が違う!」

そんな発見が生まれます。

大人には何でもない足音でも、子どもにとっては面白い実験です。

もう一度歩く。

少し場所を変える。

友達の足音を聞いてみる。

教科書も特別な道具も必要ありません。

いつもの森の道が、そのまま自然観察の場所になります。

落ち葉の音を比べることで、子どもは目に見えない違いにも気づき始めるのです。

 


子どもは、落ち葉の音を何度も確かめる

子どもが面白い音を見つけると、同じところを何度も歩くことがあります。

カサッ。

もう一度。

カサカサ。

今度はゆっくり。

また少し違う音がします。

大人から見ると、同じことを繰り返しているだけに見えるかもしれません。

「さっきも歩いたでしょう」

そう言いたくなることもあるでしょう。

でも、子どもはただ繰り返しているのではありません。

もう一度聞いて、確かめているのです。

どうして音が変わったのか。

強く踏むとどうなるのか。

そっと歩くとどう聞こえるのか。

自分で試して、自分で比べる。

この小さな繰り返しには、観察する力の芽が隠れています。

子どもにとって、面白いと思ったことを繰り返す時間も、大切な学びなのです。

 


耳だけでなく、足の裏でも秋を感じている

森で落ち葉を踏むと、音だけでなく、足の裏にも感触が伝わります。

ふかふか。

かさかさ。

やわらかい。

少しかたい。

もちろん靴を履いていますから、直接葉っぱに触れているわけではありません。

それでも、落ち葉の厚さや地面の状態によって、足元の感触が変わることがあります。

音を聞く。

足元の感触を確かめる。

目で落ち葉を見る。

子どもは、いくつもの感覚を一緒に使って森を歩いています。

前回は目で見つけた秋。

今回は耳と足の裏で感じる秋。

同じ落ち葉でも、感じ方を変えるだけで新しい発見が生まれます。

自然体験の面白さは、特別なものを探すことだけではありません。

いつもあるものを、いつもと違う感覚で確かめてみることにもあるのです。

 


大人は「どんな音がした?」と聞いてみる

子どもが落ち葉を踏んで遊んでいる時、大人はつい、

「葉っぱが乾いているから音がするんだよ」

と説明したくなるかもしれません。

もちろん、理由を教えることも大切です。

でも、その前に少し聞いてみます。

「どんな音がした?」

「こっちの葉っぱはどうかな?」

「昨日と同じ音かな?」

すると、子どもは自分の感じたことを話し始めます。

「カサカサっていった!」

「こっちは静か!」

「この葉っぱはパリパリ!」

その表現が科学的に正しいかどうかを、最初から判断する必要はありません。

大切なのは、自分が感じたことを言葉にすることです。

そして、大人も一緒に聞いてみます。

「本当だ。こっちは違う音がするね」

それだけで、子どもの発見は誰かと分かち合えるものになります。

子どもの自然観察では、答えを教える前に、その子の発見を受け止めることも大切なのです。

 


立ち止まると、森の別の音にも気づく

落ち葉の音を楽しんでいると、ふと足を止める瞬間があります。

すると、今まで自分の足音で聞こえにくかった音が聞こえてきます。

風が葉を揺らす音。

小鳥の声。

枝が触れ合う音。

遠くで聞こえる水の音。

森には、いろいろな音があります。

歩いている時には気づかなかった音も、立ち止まると聞こえてくることがあります。

こぴすの森だより第12号では、森で「待つ」ことの大切さを取り上げました。

今回の落ち葉の音も、それにつながっています。

歩いて音を見つける。

立ち止まって耳を澄ます。

すると、足元だけでなく、森全体に意識が向いていきます。

秋の自然観察は、歩くことと立ち止まること、その両方から楽しめるのです。

 


落ち葉の音を楽しむ時にも、安全を忘れずに

落ち葉が積もった森の道は、子どもにとって魅力的です。

でも、落ち葉の下には石や木の根、くぼみなどが隠れていることがあります。

特に湿った落ち葉は滑りやすい場合があります。

だから、音を楽しむ場所は、大人が安全を確認した歩きやすい道を選びましょう。

走り回らなくても構いません。

三歩歩いて、止まってみる。

もう三歩歩いて、音を比べてみる。

そんな小さな遊びでも十分です。

また、落ち葉は森の土や生き物にとって大切なものでもあります。

音を大きくするために、むやみに落ち葉を集めたり、周囲の植物を踏み荒らしたりする必要はありません。

森にあるものを、その場所で楽しむ。

自然に触れる楽しさと、自然を大切にする気持ち。

その両方を育てていきたいですね。

 


おわりに|秋は、足元から聞こえてくる

秋の森を歩く。

紅葉を見る。

ドングリを拾う。

落ち葉の色を眺める。

そんな楽しみ方があります。

でも、少し耳を澄ませてみると、秋は音でも感じられます。

カサカサ。

パリパリ。

ザクザク。

そして、湿った落ち葉の静かな足音。

子どもは、そんな小さな違いに気づきます。

気づいたことを確かめる。

何度も試してみる。

誰かに伝える。

そして、また新しいことに気づく。

その積み重ねが、自然を見る力、聞く力、感じる力を育てていきます。

大人がすべてを教えなくても、森には子どもが自分で発見できることがたくさんあります。

子どもは、落ち葉の音で秋を見つける。

その音は、ただの足音ではありません。

子どもが自分の感覚で季節を見つけた、小さな発見の音なのだと思います。

 


彩ちゃんのひとこと

「秋の森というと、私は紅葉やドングリを思い浮かべていました。

でも、落ち葉を踏む音にも秋があるんですね。

カサカサ、パリパリ、ザクザク。

同じ道でも、乾いた日と雨の翌日では音が違う。

子どもたちは、そんな小さな違いにも気づいているんですね。

私も今度森へ行ったら、少しゆっくり歩いて、足元の音に耳を澄ませてみたいと思います。

秋って、目だけでなく耳でも見つけられるんですね。」

 

 


note更新のお知らせ(10月21日更新)

彩ちゃんの安全物語58話

『その明るさ、まだ作業できると思っていないか?』

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