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令和8年度埼玉県林業技術者育成研修

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受け口から追い口へ。ツルを残す技術に挑戦|Day30

2026年11月1日

令和8年度 埼玉県林業技術者育成研修|チェーンソー
FORESTRY TRAINING REPORT|DAY 30

受け口から追い口へ。ツルを残す技術に挑戦

 

切るだけではない。どこで止めるかを学ぶ一日

2026年11月1日(日)、令和8年度埼玉県林業技術者育成研修Day30では、チェーンソーによる受け口作りから追い口切りへと進みました。

本日の参加者は5名。

7月に始まった40日間の研修も、いよいよ30日目を迎えました。

これまで、チェーンソーの構造や整備を学び、玉切り、水平切り、斜め切り、そして受け口作りと、一つひとつの技術を積み重ねてきました。

特に受け口作りでは、伐倒方向を正確に狙うこと、下切りと斜め切りの切り終わりを合わせることに、何日もかけて取り組んできました。

そして今日、いよいよ新しい段階へ進みます。

「追い口切り」です。

受け口を作る技術に加えて、追い口をどこまで切るのか。

そして、何を残さなければならないのか。

今日は、これまでとは違う難しさに向き合う一日になりました。

 


今日も「運気の上がる顔の表情体操」から

林業研修Day30の朝の表情体操

今日も、日直による朝のあいさつと、恒例の「運気の上がる顔の表情体操」から始まります。

「あいうえお」の発声。

指の耳はさみ。

舌の口内周回。

そして、あごの持ち上げ。

この四つの運動を、日直が進行します。

研修を始めた頃には、人前に立つことに緊張していた研修生もいたことでしょう。

しかし、毎回続けてきたことで、少しずつ人前で話すことや、自分の意思を伝える経験が積み重なってきました。

林業の現場では、仲間との確実な意思疎通が欠かせません。

声を掛ける。

合図を伝える。

相手の反応を確認する。

そんな基本的なコミュニケーションも、安全に働くための大切な技術です。

今日も元気に、そして安全第一で一日を始めましょう。

 


チェーンソーの受け口作り。基本を確認してから

チェーンソーの受け口切りで水準器を使い角度を確認する研修生

今日も、まずは受け口作りの練習から始まります。

何日も繰り返してきた受け口作りですが、まだ感覚だけで正確に切れるわけではありません。

そこで、水準器を使いながら角度を確認していきます。

水平に切る。

斜め切りの角度を保つ。

二つの切断面を正確に合わせる。

そして、狙った伐倒方向を意識する。

これまで何度も学んできた基本です。

しかし、実際にチェーンソーを握ると、思いどおりにいかないことがあります。

特に苦労していたのが、下切りを行うときの身体の位置と姿勢です。

ガイドバーの角度を気にするあまり、身体の位置が決まらない。

正しい姿勢を取ろうとすると、今度は切断方向が気になってしまう。

技術は、頭で理解しただけでは身につきません。

身体の位置、視線、チェーンソーの姿勢を一つずつ確かめながら、自分にとって安定した安全な構え方を身につけていく必要があります。

正確な切断は、チェーンソーを動かす前の準備と姿勢から始まっています。

 


2班に分かれ、チェーンソーの実習を重ねる

チェーンソーの受け口作りを2班に分かれて練習する様子

今日も引き続き、2班に分かれて実習を行いました。

一人ひとりがチェーンソーを操作する時間を確保し、練習を重ねていきます。

写真では、受け口作りに取り組む研修生の姿が見られます。

以前に比べて、チェーンソーを構える姿勢も少しずつ安定してきました。

しかし、姿勢が良くなってきたからといって、そこで完成ではありません。

次に必要になるのは、正しい姿勢を保ちながら、狙った切断面を安定して作る技術です。

自分の順番ではない時間も、ほかの研修生の作業を観察します。

どの位置に立っているのか。

どのようにガイドバーを保持しているのか。

切断面はどのように仕上がったのか。

そうした点に注目することで、ほかの人の練習からも多くのことを学べます。

自分が切る時間も、仲間の作業を見る時間も、どちらも大切な実習時間です。

 


チェーンソーの追い口切りへ。新しい課題が始まった

追い口切りの位置を比較する伐木造材実習

そして今日、いよいよ追い口切りの練習に入りました。

受け口作りでは、水平切りと斜め切りを正確に合わせることを繰り返してきました。

追い口切りでは、それに加えて、追い口の位置と、切り進める範囲を意識しなければなりません。

今回の実習では、下切りのラインを基準に、切り込みの位置を比較するための練習も行いました。

実習材に二本の切り込みを入れ、位置の違いを確認していきます。

ただ線を入れるのではありません。

どこを基準に切るのか。

どの位置を狙っているのか。

そして、どこで切断を終えるのか。

それぞれの目的を意識しながら練習します。

これまで学んだ受け口作りの技術が、ここから新しい技術へとつながっていきます。

切断の位置を正しく理解することは、安全な伐木作業の基本です。

 


追い口切りで最も大切な「ツル」を知る

チェーンソーの追い口切りでツルを確認する研修生

今日、追い口切りの練習で最も大切にしたのが、ツルを残すことです。

ツルとは、受け口と追い口の間に切り残す木部のこと。

伐倒の際に、木が倒れる方向を制御するうえで重要な役割を担います。

受け口を正確に作ることができても、追い口を切り過ぎてツルを損なってしまえば、その役割を十分に果たせなくなります。

つまり、追い口切りでは、どれだけ切るかと同じくらい、どこを切らずに残すかが重要になるのです。

研修生たちは、切断位置を確認しながら慎重に練習を進めました。

木を切る技術を学んできた研修生たちにとって、今度は「残す」という新しい視点が加わります。

チェーンソーを操作する技術には、切り進める力だけでなく、適切な位置で止める判断も必要です。

 


チェーンソーの追い口は、ツルの手前で止める

今日、特に伝えたかったことがあります。

それは、追い口を切り過ぎないことです。

追い口の切断面は、ツルを意識して仕上げなければなりません。

ここで注意したいのが、切断面の両端だけを合わせようとして、中央部分が膨らんだような形になってしまうことです。

両端はそろっているように見えても、中央が不整な形になっていては、意図した仕上がりになりません。

写真や実習材を見ながら、切断面全体の状態を確認することが大切です。

これは、受け口作りの練習でも学んできたことと共通しています。

一部分だけに注意していると、全体の形が崩れてしまう。

だからこそ、切り始める前に目標を決め、切断後は安全を確保してから確認する必要があります。

追い口切りでは、切り過ぎないことと、ツルの状態を意識することが欠かせません。

 


チェーンソーの姿勢と切断面を確認しながら練習

受け口と追い口の切断練習を重ねた実習材とチェーンソー

今日の実習では、受け口作りと追い口切りを繰り返し練習しました。

受け口を正確に作る。

追い口の位置を確認する。

そして、ツルを残すことを意識する。

これらの作業を、一連の流れとして理解していきます。

ただし、チェーンソーを動かせばよいというものではありません。

切断する前に、どの位置を狙うのかを考える。

作業中は、安全な姿勢とガイドバーの状態を意識する。

確認が必要なときには、切断作業を止め、安全を確保してから仕上がりを確かめる。

この繰り返しが大切です。

Day27でも、切りながら確認するのではなく、いったん止めて確かめることを繰り返し伝えました。

追い口切りに進んだ今日も、その基本は変わりません。

新しい技術に進んでも、安全の基本は一つひとつ守る。

それが、現場で通用する技術を身につけるために必要な姿勢です。

 


切り口が教えてくれる、自分たちの成長

今日の練習を終えた実習材です。

丸太には、何度も切り込んだ跡が残っています。

最初の頃は、水平に切ることだけでも苦労していました。

次に、斜め切りと水平切りの終点を合わせる練習。

そして、伐倒方向を意識した受け口作り。

今日、そこへ追い口切りという新しい技術が加わりました。

実習材に残された一つひとつの切り込みは、そのまま研修生たちが積み重ねてきた経験の跡です。

まだ思うように切れないこともあります。

身体の位置が決まらず、苦労する場面もあります。

しかし、何度も繰り返すことで、少しずつ自分の課題が分かってきます。

技術が上達するということは、自分の動きを理解し、必要な修正ができるようになることでもあります。

今日は、その積み重ねの上に、新しい一歩を踏み出しました。

 


受け口作りから追い口切りへ。30日間の学びがつながる

振り返れば、Day19からDay24まではチェーンソーの構造や組付けに取り組みました。

自分たちで分解したMS210を、清掃し、組み付け、再びエンジンを始動させました。

Day23からは、玉切りや目立ての実習。

Day25以降は、受け口切りと受け口作りを繰り返してきました。

そして昨日のDay29では、VRシミュレーターを通して労働災害や正しい伐倒手順について学びました。

実際にチェーンソーを扱う技術。

機械の構造を理解する知識。

そして、安全に作業するための判断。

そのすべてが、今日の追い口切りへとつながっています。

技術と知識と安全意識は、別々のものではありません。

一つひとつが結びついて、初めて安全で正確な作業ができるようになります。

 


今日も一日、よく頑張りました!

令和8年度埼玉県林業技術者育成研修Day30を終えた5名の集合写真

今日も5名の研修生が、チェーンソーの実技に取り組みました。

何日も繰り返してきた受け口作りから、ついに追い口切りへ。

まだ思いどおりにできないこともありますが、確実に新しい技術へ進んでいます。

写真に写る研修生たちの表情からも、今日一日の充実ぶりが伝わってきます。

みんな、今日もよく頑張りました!

次回は、森林から製材工場へ。

木を伐る技術だけでなく、その木がどのように利用されるのかを学んでいきます。

 


次回Day31は、製材工場の見学へ

次回は2026年11月7日(土)、Day31。

株式会社ウッディーコイケの製材工場を見学する予定です。

これまでの実習では、主に木を伐り、造材するための技術を学んできました。

次回は、その木材がどのように加工され、利用されていくのかを学ぶ機会になります。

森で育った木が、製材工場で新たな形になり、社会の中で使われていく。

林業の仕事を、伐木作業だけで終わらせず、木材の利用までつなげて考える一日になることでしょう。

 


森で働く。未来を育てる。

木を切る技術を身につけること。

そして、切らずに残すべきところを理解すること。

その両方が、安全で正確な伐木技術を支えています。

チームビギナー2026。30日間の学びを積み重ね、また一つ、新しい技術への扉を開きました。

 

 


※フォレストカレッジホームページ
https://www.young-leaves.com/

 

※X
https://x.com/wooden_tinys

 

※アメブロ
https://ameblo.jp/woodendreams/entrylist.html

 

※note(彩ちゃんの安全物語)
https://note.com/forestcollege/n/n3f22f4a6ef23

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