

2025年11月21日
林業の魅力シリーズ第360弾
「日本人はどのように森をつくってきたのか」
今日は、林業界でも一般読者の間でも
じわじわ話題になっている一冊、
コンラッド・タットマン著
『日本人はどのように森をつくってきたのか』
をご紹介します。
タイトルの通り、日本人と森の関係を
大きな時間軸で描いた名著です。
横で聞いていた彩ちゃんが、
「日本人って、
森と一緒に長い旅をしてきたんですね…!」
と小さく驚いていました。
本が描く “日本人と森の長い物語”
この本は、縄文時代から現代に至るまで、
日本人がどのように森を使い、育て、燃やし、再生し、
いつも森と共に生きてきたかを丹念に追っています。
森は消耗品ではなく、
「使いながら育てる」という日本独自の知恵が、
長い歴史を支えてきました。
著者コンラッド・タットマンの視点
タットマン氏は日本環境史の専門家で、
“森を破壊した”という単純な語りに陥らず、
日本人が森と折り合いをつけながら暮らしてきた姿
を多角的に描く点が魅力です。
彩ちゃんも「森とケンカしない文化って素敵ですね」と一言。
伐採・薪炭利用・農村文化の実像
江戸時代、人口が増え木材需要が高まる中でも、
人々は森を枯らすどころか
“利用しながら保つ方法” を編み出しました。
・薪炭林のローテーション
・里山管理
・針広混交林への誘導
・用途別の細やかな森づくり
どれも今の森林経営にも通じます。
現代の林業と重なる「森の循環の発想」
この本が強調するのは、
森は「守るだけでは持続しない」という考え方。
使い、育て、また使う。
その循環が止まると森は荒れます。
これは現代林業の課題そのもので、
放置された人工林や担い手不足の状況とも重なります。
彩ちゃんは
「昔の知恵が未来の林業にそのまま役立ちそう…!」
と目を輝かせていました。
読後に残る“日本人らしさ”
本を閉じると、日本人の森観の核心が見えてきます。
「森は、人の暮らしと切り離せない存在」
単なる資源でも観光地でもなく、
生活と文化と信仰がすべて結びついていたからこそ、
日本の森は今も豊かさを保っています。
森を「大切にする」ではなく、
森と「生きる」。
この本を読むと、日本人が森と向き合ってきた
長い歴史の積み重ねが胸に響きます。
彩ちゃんは最後に、
「森って育てられるけど、
同時に私たちも森に育てられてきたんですね」
と呟いていました。
そんな気づきをくれる一冊です。
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