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令和8年度埼玉県林業技術者育成研修

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林業研修Day14|チェーンソーと刈払機、見逃しがちな基本を徹底して学ぶ

2026年8月30日

令和8年度 埼玉県林業技術者育成研修
FORESTRY TRAINING REPORT|DAY 14

チェーンソーも刈払機も、基本を曖昧にしない


見逃しがちな細部こそ安全作業の土台になる

2026年8月30日(日)、令和8年度埼玉県林業技術者育成研修Day14を実施しました。

参加者は5名。

本日の研修は、

午前:チェーンソー特別教育 学科2時間
午後:刈払機安全衛生講習 学科5時間

です。

前日はチェーンソー特別教育の学科7時間で、林業労働災害、木の重心、伐倒の基本などを学びました。

今日はさらに一歩進み、

  • ソーチェンの取り付け
  • エンジン始動
  • 暖機運転
  • キックバック防止
  • 点検・整備
  • キャブレター調整
  • 目立て
  • 振動障害
  • 関係法令

など、実際にチェーンソーを扱ううえで欠かせない内容を学びました。

午後は刈払機へ。

一見すると細かなことばかりです。

しかし、こうした細かな基本を曖昧にしないことが、安全な機械操作につながります。

 


朝は恒例の表情体操から

今日も恒例の表情体操から一日が始まりました。

長時間の学科講習ですが、まず声を出し、表情を動かし、身体と気持ちを研修モードへ切り替えます。

安全作業では、機械の状態だけでなく、人の状態も重要です。

自分は集中できているか。

仲間の様子はいつもと違わないか。

作業前から安全確認は始まっています。

 


ソーチェンは「付けばいい」ではない

チェーンソーを使うためには、まずソーチェンを正しく取り付けなければなりません。

向きは正しいか。

ガイドバーへ正しく収まっているか。

張り具合は適切か。

細かな部分ですが、ここを間違えたままチェーンソーを使用することはできません。

現場では慣れてくるほど、

「いつもやっているから大丈夫」

となりやすいところです。

だからこそ、研修の段階で正しい方法をしっかり覚えます。

正しく取り付けるところから、チェーンソー作業は始まります。

 


暖機運転にも理由がある

続いて、暖機運転について学びました。

エンジンを始動した直後から、いきなり通常作業へ入ればよいわけではありません。

機械を正しく扱うためには、エンジンの状態を確認しながら使用する必要があります。

普段何気なく行っている始動や暖機にも、それぞれ意味があります。

操作手順を丸暗記するのではなく、

「なぜ、この操作をするのか」

まで理解することが大切です。

 


キャブレター調整は、機械を知る入口

講義では、キャブレター調整についても学びました。

機械の状態を見ながら調整する。

音を聞く。

エンジンの反応を見る。

チェーンソーは、スイッチを入れればいつでも同じように動く機械ではありません。

機械の状態を理解することで、

「いつもと違う」

という変化にも気づけるようになります。

キャブレターには、機械を自分で理解していく面白さもあります。

ただし、調整方法を正しく理解したうえで扱うことが前提です。

 


目立ては切れ味だけの問題ではない

チェーンソー作業で重要な技術の一つが、目立てです。

ソーチェンの切れ味が悪くなれば、切削に余計な力が必要になります。

無理に押し付ける。

作業姿勢が崩れる。

疲労が増える。

こうしたことは、安全作業にも影響します。

つまり目立ては、

「よく切れるようにするためだけの作業」ではありません。

チェーンソーを適切な状態に保ち、安全に作業するための整備技術です。

普段は細かく教わる機会が少ないところだからこそ、研修ではしっかり覚えてもらいます。

 


午後は刈払機安全衛生講習へ

チェーンソー特別教育の学科を終えると、午後は刈払機安全衛生講習へ移りました。

刈払機も林業現場では頻繁に使う機械です。

しかし、

「草を刈るだけだから」

と軽く考えてはいけません。

高速で回転する刈刃を使う機械です。

正しいセッティング、正しい姿勢、正しい足の運び、刈刃を使う位置、アクセルワークなど、基本を理解して使う必要があります。

 


エンジンのかけ方から覚える

刈払機でも、まず基本となるのがエンジンの始動です。

どこに機械を置くのか。

周囲に人はいないか。

刈刃が何かに触れていないか。

どのような姿勢で始動するのか。

単に「エンジンがかかればよい」のではありません。

安全に始動できる状態をつくってから、機械を動かします。

作業は、刈り始める前から始まっています。

 


刈刃にも種類があり、用途が違う

刈払機には、さまざまな種類の刈刃があります。

どんな草を刈るのか。

どのような場所で作業するのか。

作業条件によって、使用する刈刃も変わります。

道具は、付けられるものなら何でもよいわけではありません。

用途に合った道具を選ぶことも、安全技術の一つです。

刈刃の特徴を知ることで、作業に適した選択ができるようになります。

 


トラブルが起きたとき、原因を考えられるか

講義の最後は、刈払機のトラブル対処について学びました。

機械を使っていれば、

「エンジンがかからない」

「いつもと動きが違う」

「調子がおかしい」

といったことが起こります。

そのとき、むやみに触るのではなく、

どこを確認するのか。

何が原因として考えられるのか。

自分で対応してよい範囲なのか。

そうした判断が必要になります。

機械のトラブル対処を学ぶことは、単なる修理技術ではありません。

異常を早く見つけ、安全に機械を扱うための知識でもあります。

 


見逃しがちなところほど、大事にする

今日一番伝えたかったのは、ここです。

ソーチェンの取り付け。

暖機運転。

キャブレター調整。

目立て。

刈払機のセッティング。

エンジン始動。

刈刃の選択。

トラブル対処。

どれも、伐倒や草刈りそのものに比べれば地味です。

しかし、こうした部分を曖昧にしたままでは、正しい機械操作はできません。

現場では、

「見て覚えて」

「使っていれば分かる」

で済まされてしまうこともあります。

だからこそ、この研修では、普段見逃されやすいところまで丁寧に学びます。

 


基本を説明できる人へ

今年度の研修で目指しているのは、単に機械を使える人ではありません。

なぜ、この取り付け方なのか。

なぜ、この始動方法なのか。

なぜ、この刈刃を使うのか。

なぜ、その操作が危険なのか。

それを自分の言葉で説明できるようになってほしいと思います。

自分ができる。

その次は、仲間へ伝えられる。

さらに将来は、後輩へ教えられる。

作業者から、指導できる林業技術者へ。

今日学んだ細かな基本が、その土台になります。

 

次回は9月5日(土)、Day15。

チェーンソー特別教育7時間。
「伐木等の方法」「チェーンソーの操作」へ進みます。

いよいよ、学科で身につけてきた知識を、より実践的な技術へつなげていきます。

 

森で働く。未来を育てる。

そのために、まず基本を曖昧にしない技術者を育てます。

 

 

 

 

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