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令和8年度埼玉県林業技術者育成研修

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林業研修Day9|急がば回れ。コンパス測量外業を最後までやり切る

2026年8月8日

令和8年度 埼玉県林業技術者育成研修
FORESTRY TRAINING REPORT|DAY 9

急がば回れ

 

正確さを守りながら、コンパス測量外業を完了

2026年8月8日(土)、令和8年度埼玉県林業技術者育成研修Day9を実施しました。

本日の研修は、前回から続くコンパス測量(外業)実習です。

参加者は5名。

前回は、測点の真上へコンパスを据え、三脚の脚を使って方位盤を水平にすることに苦労しました。

本日はその続きです。

測点から測点へ移動しながら、

  • 三脚の据え付け
  • 方位盤の水平調整
  • ポールへの照準
  • 方位角や傾斜角の読み取り
  • 野帳への記録

を繰り返しました。

時間はかかりましたが、実習の後半になると一連の動きも次第にスムーズになり、無事にコンパス測量の外業を終えることができました。

 


前回よりも、動きが変わってきた

前回の実習では、測点の上へ器械を据え、方位盤を水平にするだけでもかなり時間がかかりました。

しかし、同じ作業を繰り返すことで、少しずつ三脚の扱いに慣れてきました。

どの脚を動かせば、方位盤がどちらへ傾くのか。

どの程度動かせばよいのか。

最初は一つ一つ考えながら行っていた操作も、経験を重ねることで少しずつ身体が覚えていきます。

技術は、説明を聞いただけでは身につきません。

自分で失敗し、直し、またやってみる。

その繰り返しが技術になります。

 


斜面での三脚設置にも工夫が生まれる

斜面で三脚を安定させるには、地形を見ながら脚の位置を考える必要があります。

今回は、斜面下方へ三脚の脚を2本置き、安定させる方法も身についてきました。

教科書どおりに置けばよいわけではありません。

地面の傾き。

石や根の位置。

測点との関係。

操作する人の立ち位置。

現場では、それらを見ながら判断する必要があります。

前回よりも、「どう置けば作業しやすいか」を自分たちで考える場面が増えてきました。

 


測量で一番怖いのは「急ぐこと」

今日、特に伝えたかった言葉があります。

急がば回れ

測量が予定より遅れている。

集合時間が迫っている。

早く終わらせたい。

そう思うと、つい数字を読むことや距離を測ることを急ぎたくなります。

しかし、ここを省略してはいけません。

方位角を読み間違える。

距離を測り間違える。

野帳へ違う数字を書く。

そんなミスをしたまま教室へ戻れば、計算や製図の段階で数字が合わなくなります。

そして最悪の場合、

「もう一度、山へ戻って測り直し」

となります。

数十秒、数分を惜しんだ結果、何十分、何時間も失うことになります。

これほど典型的な「急がば回れ」はありません。

 


時間をかけるところ、かけないところ

すべての作業をゆっくり行えばよいわけでもありません。

大切なのは、時間をかけるべきところと、時間をかけなくてもよいところを区別することです。

数字を読む。

距離を測る。

測点を確認する。

野帳へ記録する。

ここは正確さを優先します。

一方で、

  • 集合する
  • 道具を準備する
  • 次の測点へ移動する
  • 役割を交代する
  • 撤収する

といった作業は、段取りよく、てきぱきと行います。

測量そのものは慎重に。
その前後の動きは素早く。

これが、仕事としての測量につながります。

 


こんな場所にも測点がある

測量を進めると、必ずしも作業しやすい場所ばかりに測点があるわけではありません。

木のそば。

斜面。

道路際。

枝が張り出した場所。

今回も、器械を据えるのに工夫が必要な測点がありました。

現場では、

「ここは置きにくいから別の場所にしよう」

とはいきません。

決められた測点へ器械を据え、正確に測らなければなりません。

こうした場所を経験することも、外業実習の大切な学びです。

 


据え付けから照準まで、少しずつ速く

測量の後半になると、研修生の動きにも変化が見えてきました。

三脚を置く。

測点へ合わせる。

水平を出す。

ポールマンへ照準を合わせる。

数字を読む。

記録する。

一連の流れが、前回よりもスムーズになっています。

最初から球状接合部に頼らず、三脚の脚を使って水平を出す練習を続けてきた成果も少しずつ現れてきました。

時間をかけて身につけた基本は、やがて速さにつながります。

 


無事に外業を完了

時間はかかりましたが、予定していた測量を最後まで終えることができました。

途中で焦って数字を飛ばすのではなく、必要なところでは確認しながら進めました。

外業は、測って終わりではありません。

次は、今日記録した数字を使って、

  • 水平距離を求める
  • 図面を描く
  • 誤差を確認する
  • 面積を求める

という内業へ進みます。

ここで初めて、今日測った数字が正しかったかどうかが分かります。

外業と内業は別の作業ではありません。

正確に測った数字があってこそ、正確な図面ができます。

 


「キューティーハニー」で自然な笑顔

今年度の集合写真の掛け声は、

「キューティーハニー!」

です。

真面目な顔で並んで「はい、チーズ」でもいいのですが、それではどうしても表情が硬くなります。

ところが「キューティーハニー!」となると、なぜか自然と笑みがこぼれます。

測量中は集中。

終わったら笑顔。

この切り替えも、長い研修をチームで乗り越えていくためには大切です。

 


正確さの先に、速さがある

初めは、一つの測点を終えるだけでも時間がかかりました。

しかし、繰り返すことで、少しずつ動きが変わりました。

これは測量だけではありません。

林業の技術も同じです。

最初から速さを求めれば、基本が崩れます。

基本を正しく繰り返した結果として、後から速さがついてきます。

急がば回れ。

時間をかけなければならないところには、きちんと時間をかける。

そして、時間をかける必要のないところは、てきぱき動く。

仕事とは、その判断ができることでもあります。

次回は8月9日(日)。

コンパス測量の内業へ進み、測量地の面積計算と製図に取り組みます。

森で働く。未来を育てる。

正確に測った数字を、明日は一枚の図面へ変えていきます。

 

 

 

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