

2026年9月26日
チェーンソー分解をテーマに、2026年9月26日(土)、令和8年度埼玉県林業技術者育成研修Day19を実施しました。
参加者は5名。
これまでチェーンソーの操作、目立て、玉切り、枝払い、伐倒、点検整備、トラブル対処まで学んできました。
今日は、さらに一歩深くチェーンソーの内部へ入ります。
実際に機械を分解しながら、
「この部品は何のためにあるのか」
「どことつながっているのか」
「なぜここには、このスクリューが使われているのか」
を一つずつ確認していきます。
しかし、今日の目的はチェーンソーを速く分解できるようになることではありません。
一番身につけてほしいのは、
図解表を見て、自分で構造を確認できる力です。
研修は、いつもの表情体操からスタート。
Day19まで続けてくると、研修生の表情もずいぶん良くなってきました。
今日は細かな部品や図解表と長時間向き合います。
チェーンソーを分解する前に、まず人間の方をウォーミングアップです。
今回分解するチェーンソーは、STIHL MS210。
現在、とても調子よく動いているチェーンソーです。
つまり今回は、
正常に動いている一台を、自分たちの手で分解する。
そして明日、
自分たちの手で組み立て直す。
果たして再び見事にエンジンはかかるのでしょうか。
結果は、明日のDay20のお楽しみです。
工具を持つ前に確認するのが図解表です。
どの部品がどこにあるのか。
どの順番で取り付けられているのか。
どの種類のスクリューが使われているのか。
実物と図解表を照らし合わせながら分解を進めます。
今回、研修生が特に苦労したのが図解表の読み取りでした。
PスクリューやDスクリューなど、取り付け場所によって使い分けるスクリューもあり、最初はなかなか理解できません。
部品の名称も次々に出てきます。
しかし、すべてを暗記する必要はありません。
大切なのは、
「分からなくなったら、図解表のどこを見れば確認できるか」
を身につけることです。
分解が進み、キャブレターを取り外します。
このとき注意するのが燃料です。
燃料ホースを外した際に燃料が漏れないよう、燃料キャップ側の圧力にも注意しながら作業を進めました。
チェーンソー分解では、単にネジを外せばよいわけではありません。
「この部品を外したら、次に何が起こるか」
まで考えて作業する必要があります。
こうした一つひとつの経験が、機械を見る力につながります。
続いてクラッチを取り外します。
ここで重要なのが、クラッチは逆ねじになっていることです。
普通のネジと同じ感覚で回してしまえば、締めるつもりがさらに締め込むことになります。
チェーンソーには、こうした「知っていなければ間違えやすい場所」があります。
だからこそ、構造と手順を理解することが大切です。
ただ外し方を覚えるのではなく、
なぜこの構造なのか。
そこまで考えると、チェーンソーという機械が少しずつ見えてきます。
いよいよフライホイールの取り外しです。
専用工具を使う方法に加え、専用プーラーがない場合の外し方についても確認しました。
ここでも重要なのは、力任せに作業しないこと。
どこを緩めるのか。
どこへ力を加えるのか。
部品を傷めないためにはどうするのか。
チェーンソー分解では、力よりも構造を理解していることがものを言います。
外れないから、もっと強く。
ではなく、
「なぜ外れないのか」
を考える。
トラブル対処とまったく同じです。
キャブレター。
クラッチ。
フライホイール。
主要な部品を外し、いよいよエンジン本体へ進みます。
しかし、その前に掃除です。
分解によって普段は見えない場所が露出すると、木くずや汚れも見えてきます。
せっかく分解したのですから、そのまま先へ進むのではなく、ブラシなどを使ってきれいにします。
分解は、構造を知る機会であると同時に、普段できない清掃や点検をする機会でもあります。
この後、研修生たちはついにエンジン本体まで取り外すことができました。
ただし、その写真はありません。
エンジンを外した姿は、明日のブログまでお預けです。
少しだけ続きを残してDay20へつなぎます。
Day16では、チェーンソーのトラブル対処法を学びました。
エンジンがかからない。
回転がおかしい。
いつもと音が違う。
そんなとき、構造を知らなければ、どこから確認すればよいのか分かりません。
しかし、実際に自分の手で分解すると、
燃料はどこを通るのか。
キャブレターはどこにつながっているのか。
クラッチはどのように動力を伝えるのか。
フライホイールはどこにあるのか。
機械の中のつながりが見えてきます。
すると、
「この症状なら、まずここを確認してみよう」
と、自分で考えられるようになります。
チェーンソー分解は、単なる整備実習ではありません。
現場で困ったときに、自分で原因を考える力を育てる研修でもあります。
ある程度慣れてくれば、図解表を見なくても分解できる部分はあります。
しかし、今日の研修では、それを目標にしていません。
分解の段階から図解表を確認する。
外した部品の名称を確認する。
スクリューの種類を確認する。
取り付け位置を確認する。
なぜなら、明日には組付けが待っているからです。
分解は、外す方向へ進むので比較的分かりやすい。
問題は戻すときです。
似たようなスクリュー。
部品の向き。
取り付け順序。
分解時にきちんと確認していないと、組付けで一気に難しくなります。
だからこそ、
「明日の組付けを考えながら、今日分解する」
ことが大切です。
今日一番伝えたかったことは、
図解表を読める力をつけること。
チェーンソーのすべての部品名やスクリューを暗記することが目的ではありません。
分からないとき、自分で調べる。
図解表から必要な情報を探す。
実物と照らし合わせる。
そして答えを見つける。
現場へ出れば、いつも隣に講師がいるわけではありません。
自分で調べ、自分で考えられること。
それが、本当の意味での技術力につながります。
Day19では、ついにエンジンまで取り外すところまで進みました。
チェーンソーは、ほぼバラバラです。
しかし、これで終わりではありません。
むしろ、ここからが本番です。
次回9月27日(日)、Day20は、
チェーンソースキルアップ「チェーンソーの分解・組付け」。
今日外した部品を、図解表を確認しながら元の一台へ戻していきます。
そして最後に待っているのは、
エンジン始動。
今日まで絶好調だったMS210。
果たして、研修生が分解・組付けした後も無事にエンジンはかかるのか。
答えは明日です。
機械を使うだけではなく、その仕組みを理解し、自分で調べ、考えられる林業技術者へ。
チームビギナー2026は、チェーンソーの「中身」へ一歩踏み込みます。
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