

2026年9月13日
令和8年度 埼玉県林業技術者育成研修
FORESTRY TRAINING REPORT|DAY 18
2026年9月13日(日)、令和8年度埼玉県林業技術者育成研修Day18を実施しました。
本日の研修は、ハーベスタシミュレーター。
参加者は5名です。
昨日のDay17では、林業事業体「木こりや」さんの現場で、人がチェーンソーを使って行う伐倒・枝払い・玉切り・集材を学びました。
そして今日は、高性能林業機械の世界です。
ハーベスタシミュレーターを使い、
へと、段階を踏んで挑戦しました。
昨日は身体を使って木を動かす。
今日は左右のレバーを使って機械を動かす。
方法は大きく違いますが、どちらにも共通するものがあります。
基本を理解し、丁寧に操作すること。
今日の一番大切なテーマです。
今日も一日は恒例の表情体操から始まりました。
今では、研修の朝には欠かせない光景になりました。
声を出す。
顔を動かす。
仲間の表情を見る。
今日は山へ入る実習ではありませんが、初めて扱う機械の操作には集中力が必要です。
まずは身体と頭のスイッチを入れて、Day18のスタートです。
本日の講師は、日立建機日本株式会社の森本さん、畑山さんです。
高性能林業機械について、シミュレーターの仕組みから操作方法まで丁寧に指導していただきました。
ハーベスタの実機を初心者がいきなり自由に操作することは簡単ではありません。
その点、シミュレーターなら教室の中で操作を繰り返し、機械の動きとレバー操作の関係を確認できます。
過去の研修でも、実機へ進む前に操作感覚を身につけられることが、シミュレーターの大きな利点として紹介してきました。
最初は、ハーベスタシミュレーターの概要説明です。
画面の中には森林が広がり、左右には実際の機械操作をイメージしたコントローラーがあります。
初めて見ると、
「これを全部動かすのか」
と思うほど、レバーには多くのボタンが並んでいます。
しかし、最初から全部を覚える必要はありません。
どの操作をすると、画面の中の機械がどのように動くのか。
一つずつ確認していきます。
チェーンソーでも、刈払機でも同じでした。
複雑な技術ほど、基本動作へ分解して覚える。
ここから始めます。
説明の後は、畑山さんによるデモンストレーションです。
左右のコントロールレバーを操作すると、画面の中のハーベスタが動きます。
ブームが動く。
ヘッドの位置が変わる。
機械が旋回する。
一つひとつの動きは大きいのですが、操作している手元を見ると、むやみにレバーを大きく動かしているわけではありません。
必要な方向へ、必要な分だけ動かす。
研修生は画面だけでなく、講師の手元にも注目しながら操作を確認しました。
いよいよ研修生の操作です。
最初は、左右のレバーをどのように動かすか、その基本から練習しました。
今日、特に伝えたかったことがあります。
コントロールレバーを丁寧に動かすこと。
画面の中では大きな機械が動いているため、ついレバーも大きく動かしたくなります。
しかし、大きく急に操作すると、機械の動きも大きくなります。
思った位置を通り過ぎる。
修正しようとして、今度は反対へ動かしすぎる。
すると、操作がどんどん忙しくなります。
大切なのは、
少し動かす。
機械の反応を見る。
必要なら、また少し動かす。
この繰り返しです。
大きな機械だからこそ、操作は繊細に。
基本操作に少し慣れたところで、最初のトレーニングです。
課題は、木材をつかんで反対側へ移動すること。
言葉にすると簡単です。
しかし実際には、
木材の位置へヘッドを持っていく。
木材を正しくつかむ。
持ち上げる。
周囲へぶつけないよう移動する。
決めた場所へ置く。
複数の操作を組み合わせる必要があります。
レバーを丁寧に操作できているかどうかが、すぐに結果へ表れます。
基本練習が、ここで実際の作業につながってきます。
次の課題は伐倒です。
画面の中の立木へ機械を近づけ、作業位置を合わせて操作します。
昨日Day17では、チェーンソーによるプロの伐倒を間近で見ました。
今日は、機械による伐倒をシミュレーターで体験します。
人がチェーンソーで行う伐倒と、高性能林業機械による伐倒。
方法は違っても、
木を見る。
位置を合わせる。
周囲を考える。
適切な操作をする。
という基本的な考え方は共通しています。
機械化されたからといって、何も考えずボタンを押せばよいわけではありません。
機械を動かすのは、最後まで人です。
ハーベスタシミュレーターの大きな利点は、繰り返し練習できることです。
操作を間違える。
思った場所へ動かない。
木材をうまくつかめない。
伐倒位置が合わない。
実機であれば、大きな機械を動かしている以上、簡単に「もう一度」とはいきません。
しかしシミュレーターなら、失敗した操作を振り返り、もう一度挑戦できます。
過去の研修でも、繰り返し操作することでコントローラーに慣れ、徐々に動きがスムーズになる様子が見られました。
失敗しないことが目的ではありません。
安全な環境で失敗し、修正する。
それがシミュレーターを使う意味の一つです。
昨日は、人力で材を動かしました。
重い。
斜面では動かしにくい。
複数人で声を掛けなければならない。
研修生は、その重さを身体で感じました。
今日は、同じような木材を画面の中で機械が動かします。
その違いを見ると、高性能林業機械が林業現場で果たす役割も見えてきます。
しかし、機械を導入すれば、それだけで仕事が速く、安全になるわけではありません。
操作する人が、機械の動きを理解し、正確に扱う必要があります。
高性能林業機械は、力仕事を減らしてくれる一方で、高度な操作技術を求める仕事でもあります。昨年度の研修でも、ハーベスタシミュレーターを通じて林業が高度な技術職であることを体感する内容となりました。
一日の研修を終え、最後は日立建機日本株式会社の森本さん、畑山さんを囲んで集合写真です。
最初は複雑に見えた左右のコントロールレバーも、実際に触り、繰り返し動かすことで少しずつ操作の意味が分かってきました。
森本さん、畑山さん、ご指導ありがとうございました。
ハーベスタは、大きく力強い機械です。
しかし、その大きな機械を正確に動かすために必要なのは、乱暴な操作ではありません。
丁寧な操作です。
レバーを少し動かす。
反応を見る。
次の動きを考える。
そして、また操作する。
これは、これまで学んできたチェーンソーや刈払機にも通じます。
道具が大きくなっても、基本は変わりません。
急がない。
雑にしない。
機械の反応を見る。
昨日は、人の身体とチェーンソーで行う林業。
今日は、高性能林業機械を操作する林業。
二日間を続けて経験したことで、林業という仕事の幅の広さを感じる研修になりました。
次回は9月26日(土)、Day19。
チェーンソースキルアップ「チェーンソーの分解」を行います。
高性能林業機械を学んだ次は、もう一度チェーンソーへ。
今度は機械の内部へ一歩踏み込み、構造をさらに深く学びます。
人の技術と機械の力を正しく組み合わせ、これからの林業を支えられる技術者へ。
チームビギナー2026は、「未来の林業」にまた一歩近づきました。
※フォレストカレッジホームページ
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