コンテンツ本文へスキップ
プリローダーイメージ
スマートフォンサイトはこちら

林業の魅力シリーズ

コンテンツタイトル下地
  • カテゴリー

  • アーカイブ

大人は何歳からでも育つ|『マインドセット』と林業の成長力

2026年5月15日

林業の魅力シリーズ 今週のテーマ

森で育つ力は、大人にも必要だ

 

先週は、NPOこぴすの原点として、
子どもと森、森の幼稚園、バリアフリーの森を見てきました。

森は、子どもを育てる場所です。

でも、それは子どもだけの話ではありません。

大人になっても、人はまだ育ちます。
森に入ると、見る力、待つ力、判断する力、助けを求める力が問われます。

今週は、
森で育つ力は、大人にも必要だ
というテーマで、林業の魅力を見ていきます。

 


林業の魅力シリーズ 第476弾

大人は何歳からでも育つ

『マインドセット』と林業の成長力

 


はじめに

今週は、
森で育つ力は、大人にも必要だ
というテーマで書いてきました。

大人になっても、人は森で育つ。
まっすぐな木だけが強いわけではない。
道具は人を急がせない。
できないことを認める人は、現場で強い。

どれも、林業の技術だけの話ではありません。

人がどう学ぶか。
どう成長するか。
どう失敗を受け止めるか。
どう自分を変えていくか。

そこにつながる話です。

今日紹介する本は、
『マインドセット「やればできる!」の研究』キャロル・S・ドゥエック 著 です。

この本は、能力や才能をどう捉えるかによって、人の成長が大きく変わることを教えてくれます。紀伊國屋書店の書誌情報でも、本書はキャロル・S・ドゥエック著、今西康子訳、草思社より2016年に刊行された本として紹介されています。

林業の現場に立つ人にも、これはとても大事な考え方です。

 


「自分はここまで」と決めてしまう怖さ

大人になると、どこかで自分に線を引いてしまうことがあります。

自分は不器用だから。
もう年だから。
覚えが悪いから。
体力がないから。
機械は苦手だから。
人に聞くのが苦手だから。

そう思った瞬間に、成長は止まりやすくなります。

もちろん、現実を見ることは大切です。
無理をしてはいけません。
体力や経験に差があるのも事実です。

でも、現実を見ることと、
自分の可能性を閉じてしまうことは違います。

林業の現場では、最初から何でもできる人はいません。

チェーンソーも、
刈払機も、
目立ても、
伐倒の判断も、
道具の整備も、
安全確認も、
少しずつ覚えていくものです。

自分はできない人間だと決めるより、今はまだできないと考える。

この違いが大きいのです。

 


失敗は、能力の証明ではなく学びの材料

現場で失敗すると、落ち込みます。

切り方がうまくいかない。
目立てが決まらない。
道具の扱いがぎこちない。
判断に迷う。
質問したいけれど、言い出せない。

そういうことはあります。

でも、そこで
「自分には向いていない」
と決めてしまうのは早すぎます。

失敗は、能力のなさを証明するものではありません。

どこを見落としたのか。
何を確認しなかったのか。
どこで力が入りすぎたのか。
なぜ焦ったのか。
次はどうすればいいのか。

そう考える材料です。

出版社の紹介でも、本書は一度の失敗で諦めてしまう人と、失敗の原因を究明して次につなげる人の違いに触れ、その違いをマインドセットとして説明しています。

これは林業の現場そのものです。

失敗した時に終わる人と、そこから育つ人がいます。
その分かれ目は、失敗をどう受け止めるかです。

 


「できません」と言える人は育つ

昨日の475弾では、
できないことを認める人は、現場で強い
という話をしました。

これは、今日の本ともつながります。

「できません」
「分かりません」
「もう一度教えてください」
「確認してもいいですか」

これを言える人は、成長できます。

なぜなら、そこで学びが始まるからです。

反対に、分かったふりをする人は、学びの入口を閉じてしまいます。

できない自分を隠す。
知らない自分をごまかす。
不安なのに平気な顔をする。

それは一時的には格好がつくかもしれません。

でも、現場では危険です。

そして、成長も遅くなります。

できないことを認めるのは、成長の入口です。

 


森は、人のマインドセットを試す

森に入ると、人の考え方が出ます。

うまくいかない時に、すぐ諦めるのか。
もう一度見直すのか。
人に聞けるのか。
道具を確認するのか。
急がずに止まれるのか。
失敗を隠すのか、学びに変えるのか。

森は、正直です。

木も、地形も、天候も、こちらの都合には合わせてくれません。

だから、思い通りにいかないことがたくさんあります。

その時に、
「自分には無理だ」
で止まるのか。

それとも、
「どうすれば少し良くなるか」
を考えるのか。

ここに成長の差が出ます。

林業は、技術の仕事です。
でも同時に、考え方の仕事でもあります。

森は、人のマインドセットを静かに試してくる場所です。

 


大人の成長は、派手ではない

大人の成長は、子どものように分かりやすく見えないことがあります。

急に速くなるわけではない。
急に上手くなるわけでもない。
急に怖さがなくなるわけでもない。

でも、少しずつ変わります。

前より周りを見るようになる。
前より聞けるようになる。
前より止まれるようになる。
前より道具を見るようになる。
前より焦らなくなる。
前より無理をしなくなる。

これは大きな成長です。

林業では、こういう変化がとても大事です。

派手な技術より、
安全な判断。
落ち着いた確認。
自分を過信しない姿勢。

それが現場で人を守ります。

大人の成長は、静かです。
でも、確実に現場を変えます。

 


彩ちゃんにこの本をすすめたい理由

彩ちゃんにこの本をすすめたい理由は、
「できる人になる本」だからではありません。

むしろ、
できない自分を恥ずかしがらなくていいと教えてくれる本
だからです。

林業を学ぶ中で、うまくいかない日があります。

手元がぎこちない日。
判断に迷う日。
注意されて落ち込む日。
人と比べてしまう日。

でも、それで終わりではありません。

今はまだできない。
だから、もう一度見てみる。
もう一度聞いてみる。
もう一度やってみる。

その繰り返しが、力になります。

森で育つ力は、大人にも必要です。
そしてその力を支えるのが、成長できるという考え方です。

 


おわりに

今週は、森で育つ力を大人の学びとして見てきました。

大人になっても、人は森で育つ。
まっすぐな木だけが強いわけではない。
道具は人を急がせない。
できないことを認める人は、現場で強い。

そのすべてに共通しているのは、
人は変われる
ということです。

最初からできなくてもいい。
一度失敗してもいい。
分からないことがあってもいい。
遠回りしてもいい。

大事なのは、そこで終わらせないこと。

見直す。
聞く。
整える。
待つ。
もう一度やる。

林業の現場は、そうやって人を育てます。

『マインドセット「やればできる!」の研究』は、
その成長の考え方を整理するうえで、とても役に立つ一冊です。

大人は何歳からでも育つ。
森は、そのことを静かに教えてくれます。

 


彩ちゃんのひとこと

「今はまだできない。
そう考えるだけで、少し気持ちが変わりますね。

できないことを隠すより、
ちゃんと聞いて、もう一度やってみる。

失敗は終わりではなくて、次にどうするかを考える材料なんですね。

大人になっても、人は育つ。
林業の現場で、それを学んでいきたいです。」

 

 

note更新のお知らせ(5月13日更新)

彩ちゃんの安全物語 第35話

『その天気、甘く見ていないか?』

noteで読む

 

 

 

彩ちゃんの安全物語 特別編

『森で働く一歩、どこから始める?』

令和8年度 埼玉県林業技術者育成研修

受講生募集のお知らせ

 

 

 

※フォレストカレッジホームページ
https://www.young-leaves.com/

※X
https://x.com/wooden_tinys

※アメブロ
https://ameblo.jp/woodendreams/entrylist.html

コンテンツ本文の先頭へ戻る ページの先頭へ戻る
コンテンツ本文の先頭へ戻る ページの先頭へ戻る