

2025年10月29日
林業の魅力シリーズ第345弾
「“クサビ”威力を見直す──
斧とセットで生きる古代例の知恵」
山の作業に欠かせない道具たちの中でも、
ひときわ目立たず、
しかし確かな存在感を放つもの──
それが「クサビ」です。
「斧」は多くの人にとって馴染みのある存在ですが、
クサビとなると一歩踏み込んだ知識が
求められるかもしれません。
ですが、古来よりこの小さな道具は、
木を倒す力を倍増させ、
安全性を高める知恵の塊として使われてきました。
クサビとは何か?
クサビは、木を狙った方向に正確に倒すための
楔(くさび)状の形をしていて、
斧やチェンソーで受け口と追い口を入れたあと、
最後のひと押しとして差し込むことで、
伐倒方向のコントロールや木の割れを防ぐ重要な役割を担います。
特に斧との組み合わせは絶妙で、
力任せではない「技」と「流れ」を生み出す
伝統的な道具の知恵がここにあります。
昔ながらの“斧+クサビ”が再注目される理由
近年は機械化が進み、クサビの存在すら知らない
若手林業者も少なくありません。
ですが、安全性やコスト、そして自然との調和を考えたとき、
改めて原始的で合理的な道具が見直されています。
例えば…
チェンソーだけでは倒れにくい木も、クサビで方向を補正できる
スローライフや手仕事志向のユーザーに人気
万が一の挟み込み(バーのロック)を防ぐ役割も
といった“実用の知恵”が、今も生き続けています。
彩ちゃんもクサビに挑戦中?
伐倒実習では、彩ちゃんも斧とクサビを使った伐倒を体験中!
最初は「ただの鉄の塊」と思っていたクサビが、
木の倒れ方をコントロールする魔法の道具だと知ってびっくり。
彼女の感想:
「クサビって…木と対話する道具なんですね!」
うん、まさにその通り!
道具を知ることは、林業を深く理解すること
林業の世界では、ただ木を伐ること=仕事ではありません。
道具一つ一つの意味と背景を知ることで、
より安全で、美しい伐採が可能になります。
「斧+クサビ」という昔ながらの組み合わせにこそ、
未来につなぐヒントがあるのかもしれません。
note更新情報(2025/10/29更新)
彩ちゃんの安全物語 第9話「声より先に、合図で伝える」
“声”だけに頼らない──
安全な作業のための「合図」の重要性を、
彩ちゃんが実体験をもとに語ります。
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