

2026年2月9日
林業というと、
チェーンソーを持って、木を伐る仕事。
多くの人が、そう思っています。
確かに間違いではありません。
でも最近、現場に立ちながら、
少しずつ感じていることがあります。
もしかすると――
これからの林業は「伐る仕事」ではなくなるかもしれない。
今日は、そんな未来の話です。
朝、山に入る。
まずやるのは、作業じゃありません。
歩く。
見る。
考える。
倒木の位置。
斜面の状態。
風の流れ。
危険木。
道の取り方。
タブレットに記録しながら、
森全体を観察する。
気がつけば、
一時間経ってもチェーンソーは回していない。
昔の林業なら「早く伐れ」と言われたかもしれません。
でも今は違う。
先に考えたほうが、結果的に安全で速い。
現場は、確実にそう変わってきています。
これから必要なのは、
・どの木を残すか
・どこを伐らないか
・どうすれば事故を防げるか
・森全体をどう育てるか
そういう「判断」です。
力仕事より、設計力。
スピードより、観察力。
技術より、段取り。
つまり――
林業者は“作業員”から“管理者”に変わり始めている。
これが、いま現場で起きている本当の変化だと思っています。
私はずっと言っています。
安全 > 技術 > 効率
この順番は絶対に変わらない。
そして最近、さらに思うんです。
安全を守るには、
「うまさ」より「管理」が必要だと。
危険を予測し、
配置を考え、
無理な工程を作らない。
事故は、
作業中ではなく「設計ミス」で起きる。
だから未来の林業は、
伐採技術よりも、
マネジメント力の仕事になる。
これは、もう流れとして止まらないと思います。
少し極端に言えば、
これからの林業者は、
チェーンソーより
ノートやタブレットを持つ時間のほうが長くなる。
そんな時代が来るかもしれません。
でも、それは退化じゃない。
むしろ進化です。
体だけで働く仕事から、
頭と心で働く仕事へ。
林業は、
もっと知的な仕事になっていく。
私は、そう思っています。
森を守る仕事は、
本来「管理」の仕事だったはずです。
私たちは少し長い間、
“伐ること”に集中しすぎていたのかもしれません。
これからは、
考える人が森を守る。
そんな時代になる。
そして正直に言うと、
私はその未来が、ちょっと楽しみです。
林業は、まだまだ進化する。
この仕事には、まだ可能性がある。
今日も森を歩きながら、
そんなことを考えていました。
note更新のお知らせ(2月4日更新)
彩ちゃんの安全物語 第22話が公開されました。
『止めたあと、どうする?』
※フォレストカレッジホームページ
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