

2026年2月16日
林業というと、
チェーンソーで木を伐る姿を思い浮かべる人が多いでしょう。
力仕事。
危険な現場。
山の職人。
たしかに、それも林業です。
でも最近、私は強く感じています。
これからの林業は、“伐る人”より“教える人”が主役になる。
そんな時代が、もう始まっていると。
山に入ると、よく思います。
「あの親方、元気かな」
「あの先輩、もう引退したかな」
気づけば、
自分が教わってきた人たちが、少しずつ山からいなくなっている。
林業の技術は、
本や動画では伝わりません。
木のクセを見る目。
倒れる方向の気配。
危険の匂い。
あれは全部、
現場で、背中を見て覚える技術 です。
でも今、その背中が減っている。
これは、かなり深刻なことです。
チェーンソーも重機も進化しました。
効率は上がりました。
でも。
最後に人を守るのは、
やっぱり「人の判断」です。
どこが危ないか。
どこに立ってはいけないか。
どこで逃げるか。
これはデータじゃなく、経験です。
そして経験は、
誰かが言葉にして伝えないと消えてしまう。
昔は自然に受け継がれていたものが、
今は「意識して教える」時代になった。
林業はもう、
黙って覚える仕事ではないのかもしれません。
私は思うんです。
これから必要なのは、
「たくさん伐れる人」より
「安全に教えられる人」 だと。
技術を持っている人。
経験がある人。
そしてそれを、次の世代に渡せる人。
そういう人が、林業の未来をつくる。
つまり林業は、
作業職から
教育職へも進化していく仕事 なんだと思います。
教えることも、林業。
育てることも、林業。
それが当たり前の時代が、きっと来ます。
私はこの営みを、
ずっと「森林ビルダー養成」と呼んできました。
NPO法人森林活用研究会こぴすを実施団体として、
厚生労働省の求職者支援訓練「森林ビルダー養成科」として、
実際に林業人材の育成を続けてきました。
だからこそ、これからの林業は「教える力」が
いちばん大事になると、本気で思っています。
木は、植えてもすぐには育ちません。
森は、何十年もかかってできる。
林業も同じです。
人を育てるには、時間がかかる。
だからこそ。
急がず、丁寧に、
次の世代に渡していく。
それが、
これからの林業のいちばん大事な仕事なのかもしれません。
私は今日も、
「どう伐るか」より
「どう伝えるか」を考えながら、山に向かっています。
彩ちゃんの安全物語 第23話が公開されました。
『その空気、読んでいないか?』
※フォレストカレッジホームページ
https://www.young-leaves.com/