

2025年8月20日
林業の魅力シリーズ第299弾
くさびの力-
原始の道具に宿る、林業の“最終判断”
林業の魅力シリーズ第299弾、
本日は水曜日恒例「道具・装備の話」。
今回は、最もシンプルでありながら、
最も奥深い道具-「くさび」に注目します。
木を割る、方向を決める、支える-
この小さな三角形の道具には、
林業現場の知恵と呼吸が詰まっています。
そして今日も、
彩ちゃんが森の中でその存在と出会いました。
1. 彩ちゃんが見た「木に刺さった三角の鉄」
作業の合間、伐倒現場を案内してもらった彩ちゃん。
大きな木の根元に、斜めに刺さっている銀色の三角形の
金属に目を留めます。
「これは……何ですか?」
それはベテラン作業員が手にする“くさび”。
チェンソーの作業中、
木を思った方向に倒すために差し込まれる重要な道具でした。
2. くさびの基本:割る・起こす・支える
くさびの役割は多岐にわたります。
割る:丸太を割る際の力の起点として
起こす:伐倒方向を修正したいとき、
わずかな角度で方向を誘導
支える:倒木がズレたり戻ったりしないよう、
作業中に支えとして
一見ただの三角形の金属片。
でも差し込みの角度や打ち込みの力加減ひとつで、
木の倒れ方が変わるのです。
3. 彩ちゃんが学んだ“最後の一撃”の意味
その日、作業の最後にベテランが軽く
くさびをトンッと打ち込んだ瞬間ー
木が予定の方向へゆっくり倒れ始めました。
「最後の決め手はこのくさびだったんだ…」
彩ちゃんは、力だけでなく“見極め”や“読み”が詰まった
一撃に静かな感動を覚えました。
くさびは、木の声に耳をすませながら
使う道具なのだと気づいたのです。
原始にして最先端
チェンソー、ドローン、スウォーム-
林業の技術は進化し続けています。
でもその一方で、くさびという原始的な道具が、
今も現場の最前線で使われ続けている事実。
そこには、「人の手が感じる判断の重み」が
宿っているからかもしれません。
小さな三角に込められた、大きな信頼。
今日も森では、その一撃が静かに響いています。
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