

2025年10月17日
林業の魅力シリーズ第337弾
江戸の森と人を結ぶ物語──
『柿のへた 御薬園同心 水上草介』
本日ご紹介するのは、
梶よう子著『柿のへた 御薬園同心 水上草介』。
林業・森林・自然を愛する読者の皆さんに、
江戸の“森と人の関わり”を描いた珠玉の時代小説です。
時は江戸。幕府の御薬園を預かる「御薬園同心」水上草介が、
薬草や植物、そして人の心に寄り添いながら事件や難問を
解いていく連作短編集です。
タイトルにある「柿のへた」は、薬草として用いられる素材。
江戸の人々にとって森は生活と密接につながっていました。
・薬草と森のつながり:現代では忘れられつつある、植物の薬効。
江戸では森が“薬箱”でした。
・森を活かす知恵:伐るのではなく、活かす。採取するだけでなく、
育てる文化が描かれます。
・人と自然の調和:「必要な分だけを得る」江戸の持続可能な森との関わり方に
学ぶことは多い。
「森林は資源であり、心の拠り所でもある」。
そんなメッセージが静かに流れるこの作品。
人と自然の距離が遠くなりつつある現代だからこそ、
江戸の人々がいかに森と共に生きてきたかを感じていただきたい。
「薬になる木って、案外身近なところにあるんですね。
伐るだけが林業じゃない。育てて活かす森の知恵、わたしも学びたい!」
梶よう子さんの丁寧な筆致が、
森をただの背景ではなく登場人物として描き出しています。
ぜひ一読を。
読書の秋、森を感じる読書はいかがでしょうか?
note連載「彩ちゃんの安全物語」更新情報
2025年10月15日更新
彩ちゃんの安全物語 第7話「伐倒方向、ほんとうに合ってる?」
第7話のテーマは、伐倒方向。
山で木を伐るときに一番大切なのは、
「どこに倒すか」を的確に判断すること。
間違った方向に倒せば、
命に関わる事故にもつながりかねません。
今回は、彩ちゃんがその判断ミスの危険性を体験し、
どうやって修正したかを描いています。
学べるポイント:
地形と風の読み方
重心の取り方とクセ木の見分け方
実際の現場で起こる「想定外」への対応
「なんとなく」「たぶん大丈夫」では
通用しないのが伐倒の現場。
彩ちゃんの成長と失敗を通して、
伐倒方向の重要性を一緒に学びましょう!
森の安全は、小さな気づきの積み重ねから。
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