

2025年9月1日
林業の魅力シリーズ第307弾
AI×森林ロボット-林内巡視の未来
「えっ?ロボットが森を歩くんですか⁉」
彩ちゃんの驚きも無理はありません。
森の中といえば、でこぼこの地面、湿った土、倒木、急斜面……。
そんな環境を、AIを積んだロボットが自律的に巡回する日が
もうすぐやってくるのです。
林業の現場では、長年「人が行けない場所をどう調べるか」が課題でした。
そんな中で、注目されているのが“森林ロボット”という新しい仲間たち。
今日は、彼らの最前線をのぞいてみましょう。
1. 森の中を歩く小さなロボットたち
現在、開発が進められている林業用ロボットには主に2タイプあります。
四足歩行型ロボット(例:Spotなど)
犬のように4本足で歩くことで、倒木や段差のある地面にも適応できる。
AIでルート判断をしながら、危険箇所を自動で避けられる。
キャタピラー(クローラー)型の巡視ロボット
安定性に優れ、長距離のパトロールに向いている。
カメラやセンサーを積んで、倒木や病虫害、土砂崩れの兆候を検知可能。
「このロボット、ちょっとかわいい…」と彩ちゃんが言うくらい、
見た目も愛嬌のある子たちが多いのです。
2. AIで“見る”森──画像解析と異常検知
ロボットたちが優れているのは、歩けるだけではありません。
搭載されたカメラやLiDAR(レーザー測距センサー)、熱センサー、
さらにはにおいセンサーまで使って、
森の「変化」や「異常」を見つけて報告してくれるのです。
例えば…
倒れかけた木を早期に発見
イノシシが掘り返した場所を自動マッピング
コナラの葉の異常変色=虫害の兆候を検知
彩ちゃんも、「人間の目だけでは限界がありますよね…。
ロボットが補ってくれるのは、心強いです!」と関心しきり。
3. 森林ロボットが活躍する未来
この技術、すぐにでも導入したい!…と思っても、
現時点ではコストや操作性に課題もあります。
でも、彩ちゃんが森で見つけたキーワードは「共存」。
「人が担う部分とロボットが補う部分が、いいバランスで重なってこそ、
安全で効率的な林業ができるんですね」
将来はこうなるかもしれません:
巡視ロボットが毎朝出発し、森の状況をデータ化
林業者はそのデータを見て、重点的に行く場所を決める
危険地帯への作業はロボットと連携して対応
林業の新しい仲間、森林ロボットたち。
彼らが活躍することで、人間の負担や危険を減らし、
森をもっと安全に守れる未来がやってきます。
ロボットに“森を任せる”というより、
“森を一緒に守る仲間”として考えると、
未来はもっと明るく、優しいものになる気がします。
お知らせ
林業は便利な道具と豊かな自然に支えられていますが、
その一方で「危険」と隣り合わせでもあります。
事故を減らすためには、教科書的な知識や動画だけでは
伝わりにくい、“実感”が必要です。
そこで私たちは、「安全を物語にして伝える」という
新しい取り組みを始めました。
より多くの人に、林業のリアルと学びを物語として
届けるために-公式noteを開設しました。
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