

2026年6月24日
梅雨の森は、晴れの日とはまったく違う情報を出しています。
雨粒、湿り気、足元、木肌、香り、音、ぬかるみ、水の流れ。
林業の現場では、そうした変化を読む力がとても大切です。
今週は、梅雨の森をどう読むか をテーマに、雨の季節ならではの林業の魅力を見ていきます。
梅雨の森では、人も道具も濡れます。
雨粒が作業着につく。
手袋が湿る。
足元に泥がつく。
チェーンソーに水滴や木くずがつく。
燃料やオイルの容器にも泥がはねる。
ヘルメットやフェイスガードも濡れる。
晴れた日と同じように作業しているつもりでも、雨の日は道具の状態が変わります。
だからこそ大切なのが、道具の手入れです。
林業の道具は、使って終わりではありません。
使ったあとに、次も安全に使える状態へ戻すところまでが仕事です。
特に雨の日は、道具に水分、泥、木くず、油分が混ざりやすくなります。
それをそのままにしておくと、次の作業で不具合や危険につながることがあります。
今日は、今週テーマ 「梅雨の森を読む」 の水曜日として、
雨の日こそ、道具の手入れで差がつく という話を書いていきます。
雨の日の現場では、道具がいつもより汚れやすくなります。
濡れた木くずが付く。
泥が跳ねる。
草の汁や樹液がつく。
水滴が残る。
手袋も湿る。
工具袋の中まで湿気る。
晴れの日なら、ほこりや乾いた木くずを払えば済むこともあります。
しかし雨の日は違います。
水分を含んだ木くずは、道具にまとわりつきます。
泥は細かいところに入り込みます。
濡れた手袋では、道具を握る感覚も変わります。
道具は、作業者の判断と技術を現場へ伝えるものです。
その道具の状態が悪ければ、作業も不安定になります。
雨の日は、道具も梅雨の影響を受けている。
まずこの感覚を持つことが大切です。
林業の道具の中でも、チェーンソーは特に注意が必要です。
チェーンソーは機械です。
金属部品もあります。
燃料も使います。
チェーンオイルも使います。
木くずもたくさん付きます。
雨の日の作業後には、チェーンソーに水滴や湿った木くずがつきやすくなります。
ソーチェーン。
ガイドバー。
スプロケット周辺。
カバーの内側。
エアフィルター周辺。
ハンドルまわり。
チェーンブレーキまわり。
こうした部分は、作業後に確認したいところです。
もちろん、整備は機種の取扱説明書に従う必要があります。
無理な分解や不適切な整備はしてはいけません。
ただ、少なくとも外側の水分や泥、木くずを落とし、異常がないか見ることは大切です。
濡れたチェーンソーをそのまま放っておかない。
これは梅雨時の基本です。
雨の日の作業後に見たいのが、ガイドバーとソーチェーンです。
濡れた木くずが詰まっていないか。
チェーンの張りに違和感はないか。
ガイドバーの溝に汚れがたまっていないか。
オイルがきちんと回っていたか。
変な摩耗や傷はないか。
作業中は問題なく見えても、終わってから見ると気づくことがあります。
濡れた木くずは、乾いた木くずより残りやすいことがあります。
泥や砂が混ざれば、摩耗にも関係します。
切れ味にも影響します。
切れないチェーンソーは、作業者を焦らせます。
焦りは、事故の入口です。
だから、雨の日こそ、ガイドバーとソーチェーンを見る。
チェーンソーの手入れは、次の安全作業の準備です。
雨の日に濡れるのはチェーンソーだけではありません。
手袋。
ヘルメット。
フェイスガード。
イヤーマフ。
防護ズボン。
安全靴。
雨具。
これらも立派な道具です。
特に手袋は、濡れると握り心地が変わります。
滑りやすくなる。
冷たくなる。
力が入りにくくなる。
乾きにくい。
汚れが残る。
防護具も同じです。
フェイスガードに水滴や泥がつくと、視界が悪くなります。
イヤーマフも濡れたままにしておくと不快です。
防護ズボンや安全靴も、泥や水分を落としておきたいところです。
防護具は、身につけて終わりではありません。
次に安全に使える状態にしておくことが大切です。
防護具の手入れは、自分の体を守る準備でもあります。
作業後に道具を拭いていると、その日の現場を思い出します。
今日はどこが滑ったか。
どの木が濡れていて扱いにくかったか。
チェーンソーの調子はどうだったか。
手袋は滑らなかったか。
防護具に不具合はなかったか。
泥がつきやすい場所はどこだったか。
道具を手入れする時間は、ただの片付けではありません。
その日の作業を振り返る時間でもあります。
道具についた汚れは、現場の記録です。
どんな場所で作業したのか。
どれだけ湿っていたのか。
どこで泥がはねたのか。
どこで木くずが多く出たのか。
道具を見れば、その日の仕事が少し見えてきます。
道具の手入れは、現場を振り返る静かな時間です。
雨の日の作業後は、早く帰りたくなります。
濡れている。
疲れている。
冷える。
道具も重い。
片付けが面倒になる。
その気持ちは分かります。
でも、ここで雑に片付けると、次の日に困ります。
チェーンソーが汚れたまま。
手袋が乾いていない。
ヘルメットに水滴が残っている。
燃料やオイル容器が泥だらけ。
工具がどこにあるか分からない。
ロープが湿ったまま絡まっている。
これでは、次の作業の始まりから乱れます。
朝に道具を見ることが大事なら、
夕方に道具を戻すことも同じくらい大事です。
片付けは、今日の終わりであり、明日の準備です。
晴れた日は、道具の手入れがしやすいです。
汚れも落としやすい。
乾きやすい。
片付けも軽い。
しかし雨の日は違います。
濡れる。
汚れる。
乾きにくい。
手間がかかる。
だからこそ、人の姿勢が出ます。
面倒でも拭く人。
濡れたままにしない人。
道具を決まった場所に戻す人。
壊れていないか確認する人。
次に使う人のことを考える人。
そういう人は、現場で信頼されます。
道具を大切にする人は、作業も大切にします。
道具を雑に扱う人は、安全確認も雑になりやすい。
雨の日の道具管理には、その人の現場への向き合い方が出ます。
彩ちゃんが雨の日の作業を終えたら、きっと早く休みたくなると思います。
濡れている。
泥がついている。
少し疲れている。
道具も汚れている。
でも、そこで終わりではありません。
チェーンソーを拭く。
ガイドバーまわりを見る。
ソーチェーンを見る。
ヘルメットを拭く。
手袋を乾かす。
防護具の汚れを見る。
燃料やオイル容器を片付ける。
一つずつ整える。
それは、面倒な雑用ではありません。
次に森へ入るための準備です。
彩ちゃんには、道具を使える人だけでなく、
使った道具をきちんと戻せる人になってほしいと思います。
そこまでできて、現場の仕事は一つ終わるのです。
雨の日こそ、道具の手入れで差がつきます。
梅雨の現場では、道具も濡れます。
泥もつきます。
木くずも残ります。
防護具も湿ります。
そのままにするか。
きちんと拭き、見て、戻すか。
この違いは、次の作業に出ます。
チェーンソーは、使って終わりではありません。
防護具も、着けて終わりではありません。
道具は、次に安全に使える状態へ戻してこそ、道具として生きます。
林業では、派手な作業だけが技術ではありません。
道具を見ること。
濡れた道具を拭くこと。
汚れを落とすこと。
異常に気づくこと。
次の準備をしておくこと。
これも大切な技術です。
雨の日こそ、道具の手入れで差がつく。
梅雨の林業現場では、その基本がいっそう大事になります。
「雨の日は、人だけでなく道具も濡れるんですね。
チェーンソー、防護具、手袋、ヘルメット。
使ったあとにきちんと拭いて、汚れを落として、次に使える状態へ戻す。
道具の手入れは、ただの片付けではなく、次の安全作業の準備なんだと思いました。」
※フォレストカレッジホームページ
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