※杉の特性を存分生かしたタイニーログハウス
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2025年5月8日
木曜日はフリートークの日。
山や林業、自然にまつわる身近な話題や言い伝えを紹介しています。
林業の魅力シリーズ第227弾では、かつて山師や木こりたちが使っていた
「山のしるし」「木のしるし」という不思議で奥深いマーキング文化について
深掘りしてみましょう。
GPSやスマートフォンがなかった時代、
これらのしるしは命を守る大切な情報源であり、
仲間同士の“山の言葉”でした。
しるしの種類と役割
📌 道しるべ
山道や分岐点に木の枝や石を積み、進むべき方向を示す
特に冬や霧の日には命綱となる
📌 刻みしるし
伐採予定や作業中の木に斧やナタで刻みを入れる
「この木は自分のもの」「この区画は作業中」という意味も
📌 危険サイン
2本の木を斜めに倒して交差させる「この先立入禁止」
木の幹に×印を刻む「ここは崩れやすい場所」など
📌 作業完了サイン
切株や作業場の周辺に「終わりました」の印を残すことで、仲間に進捗を伝える
信仰や言い伝えと結びつくしるし
単なる情報伝達手段だけでなく、
山のしるしには信仰や禁忌と結びつくものも少なくありませんでした。
「天狗の通り道」は絶対に伐らない(印を残して注意を促す)
神木や御神木にはしめ縄や印を付け、山の神への畏敬を示す
こうしたしるしは、山を畏れ敬いながら利用するという昔の山師たちの精神を象徴しています。
現代にも残る“しるし文化”
現代でも、登山道や森林作業の現場では
ピンクテープやリボン(ルートマーキング)
ペンキやスプレーによる木の印
といった形で“しるし文化”が生き続けています。
昔のように迷わないためのサインや、作業効率を上げる工夫として受け継がれているのです。
「山のしるし・木のしるし」は、自然の中で生き抜くための知恵と、
自然と共に生きるための礼儀でもありました。
現代のようなデジタル技術がなかった時代、
山師たちは目に見えない約束事や思いやりをしるしに託してきたのです。
山と人とを結ぶサイン-それが「しるし」の本当の意味かもしれません。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!
ぜひご覧ください。
※職業人講和アーカイブ