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2025年4月10日
木の声を聴く-“音でわかる”林業の世界
林業の現場では、視覚や触覚だけでなく、聴覚も重要な役割を果たします。
木材が発する音から、その状態や品質を判断する技術は、
古くから職人たちに受け継がれてきました。
本記事では、木と音の関係に焦点を当て、
林業における“きこえる技術”の世界を探ります。
木材と音の深い関係
木材は、その内部構造や含水率によって、特有の音を発します。
例えば、乾燥が進んだ木材は叩くと高い音を、湿った木材は低い音を出します。
これにより、職人は木材の乾燥度合いや品質を音で判断してきました。
乾燥時の音:木材が乾燥する過程で、「パキッ」「パンッ」といった音を発することがあります。
これは、内部の水分が減少し、収縮によって生じる割れが原因です。
これらの音を注意深く聴くことで、乾燥の進行状況を把握できます。
打撃音による判断:木材を軽く叩いた際の音の響き方で、
内部の空洞や割れの有無を判断することができます。
澄んだ音がすれば健全な木材、鈍い音がすれば内部に問題がある可能性があります。
職人の耳が捉える微細な音
熟練した職人は、木材加工の際に発生する微細な音から、
加工の進行状況や道具の状態を判断します。
ノミ打ちの音:ノミを打つ際の音の変化で、木材の硬さや繊維の方向を感じ取ります。
適切な力加減や角度を調整するための重要な手がかりとなります。
皮むきのタイミング:樹皮を剥ぐ際、最適なタイミングを音で判断することがあります。
樹皮と木部の間に適度な水分があると、剥がす際に特有の音がし、作業がスムーズに進みます。
現代技術と音の活用
近年、木材の品質を非破壊で評価する手法として、音響技術が注目されています。
木材に振動を与え、その応答を分析することで、内部の欠陥や強度を推定することが可能です。
これにより、効率的かつ正確な品質管理が実現されています。
木材と音の関係は、林業や木工の現場で重要な役割を果たしています。
職人たちが培ってきた“音を聴く”技術は、
木材の品質判断や加工の精度向上に不可欠です。
現代の技術と融合させることで、さらに高度な木材利用が期待されます。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!
ぜひご覧ください。
※職業人講和アーカイブ