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2025年5月7日
木挽きと横挽き鋸-昔の木材加工技術を受け継ぐ
水曜日は古来から伝わる伝統や技術や道具を伝える日です。
今日では製材機械が主流ですが、
かつての林業と建築現場では「木挽き(こびき)」という
熟練の職人たちが木材を加工していました。
彼らが使っていたのが、「横挽き鋸(よこびきのこ)」です。
この技術は、電動機械のなかった時代、
木を板に加工するために欠かせないものであり、
山と人をつないだ大切な技術でした。
※※ 伝統的な木工技術と現代の感性が調和し、
時代を超えて受け継がれる林業と木の文化を象徴するために
このアイキャッチ画像を作成してみました。
木挽きとは?
木挽きとは、伐り出した丸太を手作業で板に挽く(ひく)職人のこと。
主に二人一組で作業し、丸太を枕木の上に置いて鋸で縦に引き、
板を作っていきます。
・丸太の上と下に分かれ、息を合わせて鋸を上下に動かす
・上にいる人は「上木挽き」、下にいる人は「下木挽き」と呼ばれる
・熟練が必要で、真っすぐ、正確に板を作るには高い技術が求められる
この作業の際に使用するのが横挽き鋸です。
横挽き鋸とは?
横挽き鋸は、丸太の繊維方向と直角に切るための鋸で、
通常の縦挽き鋸(玉切り用の鋸)とは刃の形状が異なります。
・刃は丸太の繊維を断ち切るため、切断面をきれいに仕上げられる
・重く、引くのにも力が要るが、長い刃を活かし効率よく作業できる
木挽きと横挽き鋸は、手仕事の時代における製材の中心技術でした。
現代の林業とのつながり
今では電動工具や製材所での大型機械により、
木挽きの技術はほとんど見られなくなりました。
しかし、木の性質を知るための基礎知識として、
また伝統建築の復元や特別な加工には今もこの技術が活かされています。
木の「目」と向き合い、1本の丸太を丁寧に挽く作業は、
木と人との対話そのものといえるでしょう。
木挽きと横挽き鋸は、山から切り出した木を家や家具に姿を変える、
まさに技術と自然が交わる現場の知恵でした。
私たちはこうした昔の技術と知恵を振り返り、
現代の林業や木工にどう活かすか考えることで、
森と人の関係をより深めていくことができます。
次世代へ受け継ぎたい大切な技術の一つです。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!
ぜひご覧ください。
※職業人講和アーカイブ