※杉の特性を存分生かしたタイニーログハウス
※オンライン説明会(YouTubeライブ)アーカイブ
※現地説明会(YouTubeライブ)アーカイブ
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※動画でレクリエーションゲームをチェック!
2025年7月1日
林業の魅力シリーズ第264弾
森を未来へつなぐ知と技:河合鈰太郎博士の足跡
「森の仕事は、自然の中だけにあるわけではない」―
そんなことを改めて考えさせられる人物がいます。
明治から昭和にかけて、日本国内だけでなく
台湾の森林にも深く関わった
林学者・河合鈰太郎(かわい したろう)博士。
森林を守り、活かすには、時に鉄路を引く必要がある。
その先見性と技術力が、
今なおアジアの森に生きています。
河合鈰太郎(1865–1931)とは?
名古屋市出身。東京帝国大学林学科卒、
助教授を経てドイツ・オーストリアへ留学。
日本の森林管理技術を学ぶ→その後台湾へ赴き、
阿里山地域の森林調査と阿里山森林鉄道建設を
推進した林学者です。
1902年から林業調査・植生研究、そのうえで山岳鉄道
(阿里山森林鉄道)を林業輸送の実用ラインとして
提案・設計し、台湾の林業発展に大きく寄与しました。
1931年に逝去後、台湾阿里山に「琴山河合博士旌功碑」が
建立され、その功績は現在も現地に刻まれています。
林業・自然環境への貢献
森林輸送インフラの革新
鉄道整備により、台湾の山岳地帯での木材運搬を飛躍的に効率化。
森林生態研究と技術応用
現地植生や樹種の調査から、輸送ルート・伐採計画を
科学的に支えた。
国土を超えた林学の伝播
日本で学んだ知識を台湾の林業に応用し、
地域の持続的発展に繋げた。
林業技術者育成研修への応用
林業は森だけでなく、社会インフラと
強く結びついていることを学ぶ教材に最適。
海外での調査・適応という視点は、
国際林業理解力の育成に資するエピソードです。
「森をどう使い、どうつなぐか」という観点に基づく、
技術と構想のバランス教育が可能になります。
河合鈰太郎博士は、日本と台湾を林業でつなぎ、
森と社会を鉄路で結んだ先駆者です。
林業の役割は、自然の隣にある社会を支えること―
という視点を、研修世代にも届けられる人物です。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!
ぜひご覧ください。
※職業人講和アーカイブ