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2025年7月4日
林業の魅力シリーズ第267弾
The Green Archipelago|
持続可能な林業は中世日本にあった
「持続可能な社会」は現代の課題ですが、
実はそのヒントは中世の日本の林業文化にありました。
本日ご紹介する『The Green Archipelago』は、
アメリカの環境学者ウィリアム・トットマン氏が、
日本の林業史を世界に紹介した名著です。
本書の概要
書名:The Green Archipelago: Forestry in Preindustrial Japan
著者:W. Wayne Totman(ウィリアム・ウェイン・トットマン)
出版年:1998年(Ohio University Press)
ページ数:280ページ(英語)
中世日本の「循環型林業」
トットマン氏が注目したのは、
江戸時代に至るまでの日本人の森林との関わり方です。
・山は伐り尽くすものではなく、
再生させるものとして扱われていた
・村ごとに共有林を持ち、
入山規制や伐採ルールを守っていた
・木材利用だけでなく、
薪・炭・落ち葉(堆肥)など多面的に利用していた
これらはまさに現代でいう
「持続可能な資源管理(SDGs)」そのものでした。
西洋の視点で再発見された日本林業
この本の魅力は、外部(西洋)の研究者が
日本の林業文化を高く評価している点です。
トットマンは、日本の森林政策を
「緑の群島(Green Archipelago)」と呼んだ
島国という制約の中で、資源を循環させながら
生きる工夫を読み解いている
明治以降の近代化による林業政策の変化にも触れ、
今に通じる教訓を提示している
本書は、林業に関わる人にとっての
「誇り」と「学び」が詰まった一冊です。
海外の学者による再評価だからこそ、
私たちは自国の知恵の価値を
再認識できるのかもしれません。
“持続可能な未来”は、実は私たちの足元=
森にあるのだと気づかせてくれる本です。
※令和7年度埼玉県林業技術者育成研修オンライン説明会(25/06/09)
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