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埼玉県林業技術者研修

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林業の魅力シリーズ第233弾 :日本の自然を“いただく”ということ

2025年5月16日

 

 

 

日本の自然を“いただく”ということ

 

〜『日本の自然をいただきます』が教えてくれた森と暮らしの関係〜

 

 

 

金曜日は林業や森や自然に関わる本の紹介の日です。

 

林業や森林に関わる人にとって、

 

自然とどう向き合うかは技術と同じくらい大切なテーマ。

 

 

本日ご紹介するのは、アメリカ出身のジャーナリスト、

 

ウィニフレッド・バードさんによる一冊。

 

 

『日本の自然をいただきます 山菜・海藻をさがす旅』(亜紀書房)

 

この本には、日本の森や海、里山で人々が自然と共に生きる姿が描かれています。

 

 

 

 

 

 

「いただきます」には、祈りがある

 

日本語の「いただきます」は、食べる前のあいさつであると同時に、

自然からの命を受け取る行為そのものです。

 

著者は、日本各地を旅しながら、山菜や海藻を採る人々と出会い、

その土地の自然、歴史、文化に耳を傾けていきます。

 

その姿勢は、林業で木を伐る私たちの仕事にもどこか通じるものがあるのです。

 

 

 

森を食べるという視点

 

林業では「木を伐る」という行為が中心ですが、

この本では「森を味わう」ことがテーマです。

 

春のコゴミやワラビ

夏のミズや山ウド

秋のキノコたち

冬の寒い時期に採れる海藻や貝類

 

これらを採る行為には、森のサイクルを読み解く目が必要です。

まさに「森の継ぎ人」にも通じる、“自然と話す力”が求められます。

 

 

 

森林教育にも通じる、地域文化とのつながり

 

著者が強調するのは、「自然は人と切り離されたものではない」ということ。

例えば、山菜採りを教えてくれたおばあちゃんの話には、

その地域で代々受け継がれてきた知恵と暮らしがあります。

 

私たちが林業研修や森林教育で大切にしているのも、

そうした“人と森との関係性”です。

 

 

 

林業を学ぶ人にこそ読んでほしい理由

 

林業研修生にとって、木の種類や伐採技術を学ぶことは当然重要です。

 

でもそれだけでなく、「この森で人はどう生きてきたのか」

「これからどう共に生きるのか」を知ることが、

“森を継ぐ者”としての教養になる。

 

この本はその視点を、やわらかく、しかし深く、私たちに与えてくれます。

 

 

 

命をいただく、森とつながる

 

『日本の自然をいただきます』は、自然の恵みを「いただく」ことの

奥深さを教えてくれる一冊です。

 

木を伐る林業も、山菜を摘む暮らしも、本質的には同じ“自然との会話”。

 

「森を守る」ではなく「森と暮らす」。

そんな生き方のヒントを、この本は静かに語りかけてくれます。

 

 

 

書籍情報

 

タイトル:日本の自然をいただきます 山菜・海藻をさがす旅

著者:ウィニフレッド・バード

訳者:上杉隼人

出版社:亜紀書房(2023年)

出版社リンクはこちら

 

 

 

 

 

 

 

※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!

 ぜひご覧ください。

 

※職業人講和アーカイブ

 

※杉の特性を存分生かしたタイニーログハウス

 

※オンライン説明会(YouTubeライブ)アーカイブ

 

※現地説明会(YouTubeライブ)アーカイブ

 

※動画で昨年の埼玉県林業技術者育成研修の様子をチェック!


https://youtu.be/IUJ07_DTw3A

 

※動画でレクリエーションゲームをチェック!

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