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2025年6月26日
林業の魅力シリーズ第261弾
炭焼き小屋があった風景
-森と人の“ちょうどよい距離感”を考える
かつて、日本中の山に炭焼き小屋がありました。
煙をあげる丸屋根の小屋。
山の斜面に寄り添うように建てられ、
そこには人と森が静かに向き合っていた時間が
流れていました。
今はもう、ほとんどの炭焼き小屋は姿を消しました。
でも、私たち林業者にとって、
その風景は大切な原風景でもあります。
炭焼き小屋は、森の暮らしの一部だった
かつての日本のエネルギー源は、炭と薪。
山から伐った木を炭にすることで、
燃料として、道具として、生活の一部として活かしていたのです。
使われていたのはコナラ、クヌギ、アベマキなどの雑木
伐って→炭にして→また芽が出て→10年後にまた伐る
このサイクルを回すことで、森は使われながら守られていたのです。
“利用”が“保全”だった時代
今の時代、森を「使う」と「守る」は
対立するもののように語られがちです。
でも炭焼き小屋の時代は違いました。
使うことで森が若返り、森があるから人が暮らせた・・
その関係はとても健全な距離感でした。
森と人は“離れすぎず、近すぎず”、
ほどよく関わりながら共に生きていたのです。
森との距離が遠くなった今だからこそ
炭焼き小屋があったころ、
人は森を「遠い存在」とは思っていなかったはずです。
それが今は、森を使わない、入らない、知らない。
だからこそ今、林業という仕事には
「ただ木を伐る」以上に、森との距離を近づける役目が
あるのではないでしょうか。
たとえば炭焼き体験、里山の手入れ、枝の利用など、
“森を感じる場”を取り戻すことも、
私たちの大事な仕事だと思うのです。
炭焼き小屋から立ちのぼる白い煙は、
ただ木を燃やしていたのではなく、
人と森が繋がっていた証でした。
森を見上げるとき、あの小屋があった場所を思い出す。
それは、今を生きる私たちが
もう一度取り戻すべき風景なのかもしれません。
※令和7年度埼玉県林業技術者育成研修オンライン説明会(25/06/09)
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!
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