※杉の特性を存分生かしたタイニーログハウス
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2025年5月26日
林業の魅力シリーズ第239弾(月曜日:未来と技術革新)
2日間で見えた「これからの林業」
-全国後継者大会と全国植樹祭を経て考えたこと
土曜と日曜、ふたつの“全国”へ
2025年5月24日(土)・25日(日)。
私はこの2日間、連続して日本の林業を象徴する
ふたつの全国イベントに参加しました。
土曜:「第53回全国林業後継者大会 in 飯能」ではパネリストとして登壇し、
日曜:「第75回全国植樹祭 in 秩父」では特別招待を受けて式典に出席。
まったく異なる会場、形式、参加者層でありながら、
そこに流れていたのは同じひとつの想い・・・
「森をどう未来につなぐか」という問いでした。
後継者大会で語った“定着”と“育成”
後継者大会では、「林業に人が定着しない理由」について問われ、
こう答えました。
林業の世界では当たり前のことが、一般の人にはとても特殊に見える。
でも現場ではそれを説明する文化がなく、
「こうやって」「あーやって」という曖昧な指導が多い。
なぜそれをやるのか、数字や根拠を伝えない。
結果、自信が持てず長続きしないのです。
“感覚”ではなく“理屈と背景”を伝える教育こそ、
未来の林業に必要なもの。
そうして育った人材が、次の森を守る人になるのだと確信しています。
植樹祭で見えた「誰でも関われる森」
植樹祭では、車いすでも記念植樹ができる区画をご用意いただき、
妻と二人で手を添える機会をいただきました。
これは「誰ひとり取り残さない森づくり」の実践であり、
森と人との関係が“生産者と消費者”ではなく“共生者”に
近づいている証だと感じました。
また、株式会社FOREST COLLEGEとしては、
埼玉県より緑化等功労賞の表彰を賜り、
これまでの森林教育・安全講習・育成活動が
評価されたことも大きな励みとなりました。
森林教育のこれからと技術革新
私は今、現場だけでなく、講習の出張化・安全教育の
標準化にも力を入れています。
さらに、未公開ながら開発中の次世代の伐倒練習機(ForesterX)など、
VR/MRの技術を用いた“失敗できる練習”という選択肢も、
林業教育の未来を変えていく鍵になると信じています。
2日間を経て見えたこと
この2日間を通じて、改めて感じたのは、
林業の未来は「制度」や「機械」だけでは動かないということ。
人がいて、教える人がいて、応援する人がいて。
森をつくるのは、結局は人の手と心です。
だからこそ、私たちは木を伐るだけでなく、
“森を託す人”を、時間をかけて丁寧に育てていかなくてはならない。
最後に全国から人が集まり、森について語り合い、
手を添えた2日間。
この経験は、私にとって未来を見つめ直す機会であり、
「自分の仕事は森の未来に必要か?」という問いに、
静かに答える時間でもありました。
これからも、木と人と地域と地球をつなぐ教育と実践を、
現場から積み重ねてまいります。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!
ぜひご覧ください。
※職業人講和アーカイブ