

2025年11月3日
ログハウス講座 vol.59
「暮らしは文化」──
森の中で、自分だけの時間を育てる
今日は文化の日。
何か特別なイベントがあるわけでもなく、
家に静けさが満ちている月曜日の朝。
でも、ログハウスでの暮らしをしていると、
ふとした瞬間に
「文化って、こういうことかもしれない」
と思うことがあります。
たとえば、
薪を割ること。
お気に入りの道具を磨くこと。
火を囲んで語らうこと。
派手ではないけれど、
丁寧で、静かで、深くて、温かい──
そんな時間を
「文化」と呼んでもいいんじゃないでしょうか。
彩ちゃんは、デッキで本を読む
文化の日の朝、
彩ちゃんはウッドデッキで本を読んでいます。
足元には毛布にくるまったカナ。
カップにはあたたかいハーブティー。
ページをめくる音、鳥の声、時々風が落ち葉を転がす音。
都会の喧騒を知らないこの場所では、
それが上等なBGMになります。
彩ちゃんは読み終わったあと、
ノートに一言だけ書きました。
「静かに読むと、心が静かになる」──
それも、彼女の文化。
お父さんは道具を磨く
お父さんは午前中ずっと、
薪割りに使っている斧を磨いていました。
木製の柄を丁寧にオイルで拭き、刃を砥石で整える。
刃先に光が宿ると、なんとも満足そうな表情。
「道具は使うことより、
手入れする時間の方が大事かもしれんな」
そう言って笑うお父さんは、
どこか職人のような誇りをまとって見えました。
お母さんとお姉さんはストーブのそばで
母と姉は、
薪ストーブの上でゆっくり焼き菓子を焼いています。
薪のはぜる音と、バターの香り。
何も言わなくても、台所に流れる空気は和やか。
お姉さんはその横で、
図案帳を広げて木彫りのブローチを作成中。
指先だけが静かに動き、
ひとつの小さな作品が生まれていく。
「うまく削れたときの感触、好きなんだよね」
この家には、芸術とは違うけれど確かな“表現”がある。
暮らしそのものが「文化」になる場所
ログハウスの暮らしには、特別なことはありません。
けれどその日々のひとつひとつに、
手触りのある時間と、誇りのような静けさがあります。
文化とは、きっと
「自分らしく、丁寧に、何かを大事にすること」。
森の中の暮らしは、それを自然に教えてくれます。
祝日の今日、どこかに出かけなくても、
華やかなイベントに参加しなくても、
それぞれが自分の文化を持つということは、
とても素敵なこと。
もしあなたが「何もしない祝日」だと思っていたなら、
この言葉を贈ります。
暮らしこそ、文化です。
note更新情報(2025/10/29更新)
彩ちゃんの安全物語 第9話「声より先に、合図で伝える」
“声”だけに頼らない──
安全な作業のための「合図」の重要性を、
彩ちゃんが実体験をもとに語ります。
※フォレストカレッジホームページ
※X
※アメブロ