

2025年11月11日
林業の魅力シリーズ第351弾
晩秋の森で出会うカラマツの黄葉
落葉針葉樹が教えてくれる季節の変わり目
「あれ…森が金色になってる。」
彩ちゃんが立ち止まって見上げた先に、
ふわっと光るような針葉が揺れていました。
晩秋のこの時期、
ちょうどカラマツの黄葉が最盛期を迎えます。
針葉樹なのに葉を落とすという、
ちょっと珍しい性質をもつ木です。
いつも見慣れた森でも、
この季節だけは空気まで柔らかく感じます。
カラマツの黄葉は、
太陽の光を受けると本当にきれいで、
一瞬だけ森が“やさしいランプ”を
灯したように見えます。
彩ちゃんも思わず、「写真撮りたい〜!」と
夢中になっていました。
カラマツの“良さ”は見た目だけではありません
晩秋〜冬にかけて葉が落ちることで、
林床に光が入りやすくなって森の中が明るくなります。
冬場の作業でも、見通しが良いと安心しますよね。
また、カラマツの木材は樹脂を多く含むため、
デッキ材や外壁など、雨に触れる場所で
力を発揮する木でもあります。
ただ、乾燥の工程ではちょっと気をつける必要があるので、
「手間はかかるけれど、使いこなせると頼もしい木」
というイメージでしょうか。
育てていく中で大切にしたいこと
カラマツは成長が早く、明るい環境が好きな木です。
植えてから数年は、草が勢いよく伸びる場所だと
負けてしまうことがあるので、
初期の手入れ(下刈り)が大切になります。
枝打ちや間伐のタイミングも、
森の性格に合わせながら進めていきます。
「この木、ちょっと混んできてるかな…」
彩ちゃんと一緒にそんな“気づき”を積み重ねていくと、
森の変化がどんどん見えてきて楽しくなります。
彩ちゃんのひとこと
「カラマツの黄葉って、
森が季節を教えてくれるみたいですね。
落葉あとの森も明るくて、歩くのが気持ちいいです。」
季節をまたいで表情を変えてくれるカラマツ。
晩秋の散策や作業の合間に、
ぜひ空を見上げてみてください。
きっとその変化が、
森との距離を少し縮めてくれます。
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トラブルのあとに見えたもの――
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